外部経済を対象に含めた農業政策目標の計量的評価とその特徴

タイトル 外部経済を対象に含めた農業政策目標の計量的評価とその特徴
担当機関 三重県科学技術振興センター
研究期間 2000~2001
研究担当者
発行年度 2000
要約 農業政策の目標を外部不経済(環境負荷)の削減を含めて体系化し、AHPを用い重要度を計量した。外部不経済の削減政策の重要度は、内部経済(直接的経済効果)または外部経済効果(間接的経済効果)の拡大とほぼ同程度と捉えられている。また、市町村の政策担当は県に比較して地域雇用による振興の重要度が高いと考えている。
背景・ねらい 農業政策の多くは、農家所得など内部経済の拡大が主たる目標として立案・実施されてきた。しかし、外部経済効果の拡大はもとより、外部不経済の削減に対する政策ニーズが高まってきている。ところが外部不経済を含めて重要度を評価・比較した研究はほとんどない。そこで、県及び市町村の農業政策担当者の専門職としての経験や専門的知見さらには行政組織や現場での豊富な情報・実態の把握の有効性に着目した中で、その政策目標の重要度をAHPの計算法により計測し、政策目標を計量的に評価・検討する。
成果の内容・特徴
  1. 農業政策目標を、(a)農家所得の向上など内部経済の拡大、(b)環境・国土保全など外部経済効果の拡大、(c)肥料や農薬投入量の削減など外部不経済の削減という政策(第2レベル)に大別し、その下位に関連する諸施策(第3レベル)を位置づけ体系化した(図1)
  2. 県の計測結果では、内部経済の拡大が0.392、外部経済効果の拡大が0.307、外部不経済の削減が0.301であり、この値は市町村においてもほぼ同様である。内部経済の拡大では、県は農産物の安定供給が0.164、農家所得の拡大が0.138で、地域雇用による振興が0.090と最も低いが、市町村では地域雇用による振興が0.214と最も高い。また、県における外部経済効果拡大の中の食料安全保障は0.119、環境国土保全も0.082と高く、また外部不経済の削減では農薬の削減が0.120と高い。この傾向は市町村も同様である(図2)
  3. 県、市町村ともに農薬の削減など外部不経済の削減も重要な政策目標であると考えられている。即ち、環境保全型農業の展開などの政策は、農家所得拡大など内部経済拡大政策と同程度の重要度を持って立案すべきであると捉えられていると考えられる。
  4. 県、市町村とも食料安全保障、農薬の削減などが重要であるとの認識は一致しているが、地域雇用による振興など内部経済の拡大についての重要度にかなり差異があり、相互理解が必要である。
成果の活用面・留意点
  1. この結果に市民からの定性的評価などを加えながら、3つの政策類型に対する行政資源投入の割合などを検討していくことができると考えられる。
  2. この方法は、政策目標の決定や関連する他の機関との考え方の差異を計量的に把握できるほか、計測した重要度に基づく個別事業の代替案比較により事業評価が可能になる。
  3. 分析は、三重県及びその宮川流域市町村の農業政策担当職員を対象にしたものである。
図表1 216393-1.gif
図表2 216393-2.gif
カテゴリ 肥料 病害虫 農薬

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる