高冷地で有機栽培が可能な露地野菜の品目と栽培時期

タイトル 高冷地で有機栽培が可能な露地野菜の品目と栽培時期
担当機関 山梨総農試
研究期間 1998~2000
研究担当者 窪田哲
赤池一彦
発行年度 2001
要約 標高750mの高冷地では、ホウレンソウをはじめとする8品目が有機栽培可能で、有機質肥料を施用し適期に作付けすれば、害虫等の防除を行わなくても化学肥料や農薬を用いた慣行栽培の80%以上の可販収量を得ることができる。
キーワード 高冷地、露地野菜、有機栽培、栽培時期
背景・ねらい 山梨県北部地域で露地野菜を有機栽培している生産者が50戸ほどある。観光直売等でも有機農産物の販売が増えている。2000年秋から有機JAS規格が適用され、品目毎に年間の栽培適期を把握する必要がある。そこで、高冷地で有機栽培が可能な露地野菜の品目とそれらの栽培時期を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 有機質肥料を施用し害虫等の防除を行わなくても、化学肥料や農薬を用いた慣行栽培と比べて80%以上の可販収量を得ることができる露地野菜の品目は、ホウレンソウ、レタス、ニンジン、ネギ、バレイショ、カボチャ、ブロッコリーおよびハクサイである。一方、害虫の被害を受けやすく、いずれの作期においても有機栽培が困難な品目は、キャベツ、コマツナ、チンゲンサイ、コカブおよびダイコンである。
  2. ホウレンソウは簡易雨よけハウスを利用した4~10月播種、またレタスは12~8月播種の作期で有機栽培することができる。
  3. ニンジン、カボチャおよびブロッコリーはそれぞれ6~8月播種、4~6月播種および4~7月播種の作期で有機栽培することが可能である。
  4. ネギは4月播種、バレイショは4月植え付けの作期で有機栽培することが可能である。
  5. ハクサイは4月播種と9月播種の両作期で有機栽培が可能である。
成果の活用面・留意点
  1. 使用品種は、ホウレンソウ「アクティブ」と「トライ」、レタス「ステディ」と「エクシード」、ニンジン「あすべに」、ネギ「十国一本太」、バレイショ「男爵」、カボチャ「えびす」、ブロッコリー「ハイツ」、ハクサイ「良慶」と「空海」である。
  2. 有機質肥料には牛ふんオガクズ堆肥、蒸製骨粉、菜種粕、発酵鶏糞等を利用して、各品目の施肥基準に準じ成分含量と肥効率を考慮して播種の15日前までに施用する。
  3. 田畑輪換による輪作や耐病虫性品種の利用を積極的に行う。
  4. 本試験の結果は、試験場(連作に伴う土壌病害虫が未発生な圃場)内におけるものであり、全ての場所で適用するのは困難である。そのため、本データは有機栽培を行う上での目安として活用する。
図表1 216616-1.gif
カテゴリ 有機農産物 病害虫 肥料 土づくり 有機栽培 害虫 かぶ かぼちゃ キャベツ こまつな 施肥 だいこん チンゲンサイ にんじん ねぎ 農薬 はくさい 播種 ばれいしょ 品種 ブロッコリー 防除 ほうれんそう 輪作 レタス

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