タイトル |
グラウンドカバープランツのマット化有望種 |
担当機関 |
三重科技農研 |
研究期間 |
1999~2001 |
研究担当者 |
内山達也
千田泰義
鎌田正行
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発行年度 |
2001 |
要約 |
薄層栽培条件下でのグラウンドカバープランツのマット形成特性を常緑性、病害虫耐性、被覆速度、引張り強度、落下試験による用土保持率の5評価基準により適否判定し、マット化有望28種を選定した。
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キーワード |
マット植物、グラウンドカバープランツ、引張り強度、用土保持率
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背景・ねらい |
早期緑化、エロージョン防止、雑草発生防止等維持管理の軽減、加えて景気低迷の影響から生産が低下傾向にある植木産業の活性化を図るため、グラウンドカバープランツを使用したマット植物(根域をマット状にした緑化植物)を新規格商品として開発する。 そこで薄層条件下におけるグラウンドカバープランツの生育特性を調査し、マット化有望種を選定する。
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成果の内容・特徴 |
- 供試したグラウンドカバープランツ98種からマット植物として優れた特性を有する木本9種、草本14種、シダ類2種、タケササ類1種、多肉植物2種の計28種を選定した(表1.2)。選定種は、根域補助資材を利用せずにマット植物生産が可能である。
- 利用場面でのメンテナンスフリーを考慮し、夏期、冬期に被覆率の変動の少ない漸次増加型常緑性で病害虫耐性を有する種を選定した。
また、生産場面での経済性を考慮し、12カ月以内に出荷基準となる被覆率80%を確保する生育(被覆)速度を有する種を選定した。 - マット植物として、出荷、施工時の取り扱い性を考慮し、栽培容器から取り出した状態を保持する特性を、マット状苗として市販されている芝生苗を例に引っ張り強度、落下試験による用土保持率を判定基準とすることが有効である。
- 引張り強度は、マット植物を手に持ち、前後に振る動作で切断しない10kgf以上を基準に、また、落下試験による用土保持率は、1mの高さから水平に3回落下させる試験で95%以上の用土保持率を基準に設定し、有望種を選択できる。
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成果の活用面・留意点 |
- 栽培は25×25cm、深さ3cmのプラスチック容器に赤土2:ピートモス1:パーライト1の用土を用いて、無加温ビニールハウスで行った。
- グラウンドカバープランツの生育特性は、三重県鈴鹿市の気象条件下での試験結果であり、栽培、生産においては現地の気象条件を考慮する必要がある。
- 選定外となった根域の発達が劣る種は、根域補助資材等の利用により、マット植物として利用が可能である。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
病害虫
害虫
栽培条件
雑草
出荷調整
評価基準
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