タイトル |
モミジガサの遮光作物としてウドを用いた混植栽培法 |
担当機関 |
富山県林業技術センター |
研究期間 |
1999~2001 |
研究担当者 |
松崎明子
梅林智美(現農業技術センター野菜花き試験場)
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発行年度 |
2001 |
要約 |
モミジガサの生育には夏季の60%程度の遮光が適している。ウド栽培下でモミジガサを栽培すると、これと同等の遮光効果が期待でき、モミジガサの生育と収量が向上する。
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キーワード |
モミジガサ、ウド、遮光、混植
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背景・ねらい |
山地の林下に自生するモミジガサは強い日射を嫌うため、圃場では遮光施設なしでは栽培が困難である。そこで、圃場の有効活用のため、茎葉が茂り遮光効果が期待できる山菜(ウド、タラノキ)と組み合わせた栽培方法の可能性を検討する。
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成果の内容・特徴 |
- モミジガサの生育には、夏季の60%程度の遮光が適している(表1)。
- タラノキでは7月上旬から茎葉が繁茂し、7月中旬以降の遮光率は60~70%、ウドでは7月中旬から茎葉が繁茂し、遮光率は40~75%程度(図1)となり、両作物とも遮光作物として利用可能である。
- ウド栽培下のモミジガサは、定植後の活着も良く、定植3ヶ月後(越夏後)に生存率71%、定植12ヶ月後(越冬後)に57%である。一方、タラノキでは、定植後生存率が低下し、定植3ヶ月後(越夏後)に57%、越冬後には0%となり、モミジガサとの混植には不適である(表2)。
- モミジガサの栽培に適するウドの栽植密度は、うね幅2.4m、株間1m(417株/10a)である(表3、図2)。
- モミジガサとウドの混植栽培では、10a当たりモミジガサで84.6kg、ウドで226.8kgの理論収量を得ることができ(表4)、同一圃場から2種類の作物の収穫が可能となるため、圃場の有効活用が図られる。
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成果の活用面・留意点 |
- 北陸地域におけるウド、モミジガサの栽培に活用できる。
- 混植するモミジガサは、予め育苗した苗を利用する。
- モミジガサとの混植のため、ウドの栽植密度は単独栽培よりやや低くなる。
- 本試験での施肥量は、当場慣行(堆肥2t/10a、N-P2O5-K2Oの各成分で15kg/10aを緩効性化成肥料で施用)とした。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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図表6 |
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カテゴリ |
肥料
育苗
うど
栽培技術
施肥
たらのき
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