タイトル | 茨城県における水稲不耕起乾田直播の播種期幅と適用地域の拡大 |
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担当機関 | 茨城農総セ農研 |
研究期間 | 1998~2002 |
研究担当者 |
茅根敦夫 小貫和裕 折本美緒 飯島智浩 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 水稲不耕起乾田直播は,チウラム種子消毒による苗立率向上で播種期幅が拡大する。また,地下水位が高く土壌還元が強い排水不良な細粒強グライ土や黒ボクグライ土において,チウラム処理した種子と慣行窒素施肥量か20%増量した肥効調節型肥料を施肥播種することで収量54kg/aの安定栽培ができ,県内の適用可能な地域が増える。 |
背景・ねらい | これまで,本県の乾田直播栽培は降雨等による作業遅延のため適期播種ができなかったり,圃場条件等の制約から適用圃場が限られていた。そこで,播種期幅を拡大する早期播種技術や,適用には問題のある土壌型として分類されている細粒強グライ土や黒ボクグライ土での施肥・播種技術など適応地域拡大のための技術改善を行う。 |
成果の内容・特徴 | 1. 水稲種子のチウラム処理によって,4月上旬播種の苗立率が向上し安定収量が得られ,従来の4月下旬から播種期幅を拡大できる(表1)。 2. チウラム処理した種子と慣行窒素施肥量か20%増量した肥効調節型肥料LP40とLPSS100を混合(1:1)させた肥料を溝内同時施肥播種することで,地下水位が高く土壌還元が強い排水不良な細粒強グライ土や黒ボクグライ土でも,収量54kg/aの安定栽培ができる(表2)。 3. 以上の技術を導入することで,県内の適応可能な地域が増え,播種機1台当たりの負担面積は播種期幅拡大により29.5haから60.6haへ増加する(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 成果はディスク駆動式不耕起播種機(農研センター開発Ver.3)を用いた結果であり,播種機は市販されている。 2. 細粒強グライ土圃場は1999年から連続して不耕起乾田直播栽培を行った結果である。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 肥料 乾田直播 種子消毒 水稲 施肥 播種 |