タイトル | 交雑種去勢牛へのイタリアンライグラスストローの稲ワラ代替利用 |
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担当機関 | 群馬畜試 |
研究期間 | 2000~2002 |
研究担当者 |
阪脇廣美 小見邦雄 浅田勉 野末紫央 |
発行年度 | 2002 |
要約 | 交雑種去勢牛8頭を用いて、安価なイタリアンライグラスストロー乾草が稲ワラの代替として利用できるか検討した。その結果、発育、飼料摂取量、肉質等に差はなく、稲ワラの代替として有効である。 |
キーワード | 交雑種去勢牛、イタリアンライグラスストロー、稲ワラ代替 |
背景・ねらい | 肥育牛の粗飼料としては肥育前期に乾牧草、肥育後期には稲ワラが一般的に給与されているが、最近では多頭飼育化に伴い稲ワラの確保が困難な状況となっている。 そこで、肥育全期間にイタリアンライグラスストロー乾草を給与した場合の交雑種去勢牛への産肉性および肉質に及ぼす影響について検討した。 |
成果の内容・特徴 | 0" width="20">供試牛は8ヶ月齢の交雑種去勢牛(父:福富)8頭を用い、全期間イタリアンライグラスストロー乾草を給与する区(ストロー区)と肥育前期にバミューダ乾草、後期に稲ワラを給与する区(対照区)の2試験区を設定した。試験期間は前期180日、後期362日、合計542日間とし、26ヶ月齢でと畜した。濃厚飼料は前期制限給与、後期飽食給与、粗飼料については全期間飽食給与とした。 1. イタリアンライグラスストロー乾草を給与しても発育に差はない(表1)。 2. 1日1頭当たりの濃厚飼料および粗飼料摂取量にも差はない(表2)。 3. 血漿中のβカロチン濃度は稲ワラとイタリアンライグラスストロー乾草給与の違いによる差はないが、バミューダ乾草とイタリアンライグラスストロー乾草では、バミューダ乾草給与時に比べ、ストロー乾草給与時には低い値(10、11、12および14ヵ月齢時には試験区間に有意差有り)で推移する(図1)。一方、ビタミンA濃度には差は見られない(図2)。 4. イタリアンライグラスストロー乾草を給与しても肉質等級、枝肉重量、胸最長筋面積等の枝肉成績に差はない(表3)。また、胸最長筋の水分含量、粗脂肪含量、剪断力価、肉色等にも差はない。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 粗飼料は現物による品質の差が見られるため、成分含量の変動には注意を要する。 2. 稲ワラ収集が困難な大規模経営農家に活用できる。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
図表5 | ![]() |
カテゴリ | イタリアンライグラス 大規模経営 肉牛 |