「コシヒカリ富山BL1〜6号」の育成といもち病抑制効果

タイトル 「コシヒカリ富山BL1〜6号」の育成といもち病抑制効果
担当機関 富山農技セ
研究期間 1991~2002
研究担当者 金田宏
向野尚幸
山口琢也
山本良孝
小島洋一朗
石橋岳彦
土肥正幸
表野元保
木谷吉則
蛯谷武志
発行年度 2002
要約 戻し交雑法を活用して育成した「コシヒカリ富山BL1~6号」は、それぞれ異なるいもち病真性抵抗性遺伝子(Piz-t、Pita-2・Pii、Pib、Pik-p、Pik-m、Piz・Pia)を保有するコシヒカリの同質遺伝子系統である。複数の「コシヒカリ富山BL」系統を混植することにより、高いいもち病抑制効果が得られる。
キーワード コシヒカリ富山BL、戻し交雑、いもち病真性抵抗性遺伝子
背景・ねらい コシヒカリは、良食味であることから消費者の評価も高く、また、その作付け比率は極めて高い状況にある。しかし、コシヒカリはいもち病に弱いため、夏の天候が低温で多雨となる年には大きな被害が発生する恐れがある。そこで本研究では、コシヒカリの良食味性といもち病抵抗性の両立を目標にコシヒカリのいもち病抵抗性同質遺伝子系統の育成に取り組むとともに、これらの系統のいもち病抑制効果について検討したものである。
成果の内容・特徴 1.
「コシヒカリ富山BL1号~6号」は、コシヒカリといもち病真性抵抗性遺伝子を持つ品種を交配し、その中から抵抗性を持つ個体に再びコシヒカリを交配するという作業を繰り返して育成したものである。コシヒカリ富山BL1号はPiz-t、2号はPita-2およびPii、3号はPib、4号はPik-p、5号はPik-m、6号はPizおよびPiaという、それぞれ異なるいもち病抵抗性遺伝子を有する。また、熟期、収量性、品質、食味など、いもち病抵抗性以外の諸特性はコシヒカリと同等である(表1)。
2.
県内のいもち病常発地においても、「コシヒカリ富山BL」系統を混合栽培することによって、高いいもち病抑制効果が得られる(図1)。
3.
登熟期後半における穂いもちの多発条件でも、「コシヒカリ富山BL」系統を混合栽培することによって、穂首いもちや枝梗いもちの発病を抑制して、収量の低下を軽減できる(図2)。
成果の活用面・留意点 1.
「コシヒカリ富山BL」の抵抗性を長く維持するためには、いもち病菌のレース分布に応じて系統および混合比率を変えることが必要である。
2.
いもち病防除以外の栽培方法はコシヒカリと同様であるが、珪酸質資材を的確に施用するとともに窒素施肥量が過剰にならないように注意するなど、できるだけいもち病が発生しにくい栽培法を徹底することが重要である。
3.
気象変動等に伴い、穂いもち病が多発することが予想される場合には、農薬を散布するなど被害を未然に防ぐ対応が必要である。
図表1 216905-1.gif
図表2 216905-2.gif
図表3 216905-3.gif
カテゴリ 病害虫 いもち病 施肥 抵抗性 抵抗性遺伝子 農薬 品種 防除 良食味

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