好気発酵処理による食品残さの豚用飼料化

タイトル 好気発酵処理による食品残さの豚用飼料化
担当機関 埼玉農総研
研究期間 2001~2002
研究担当者 山井英喜
中村嘉之
中村秀夫
浜口 充
発行年度 2002
要約 食品残さ(パンクズ、豆腐粕、魚あら、米飯、野菜クズ、小麦クズ等)を適切に配合し発酵・乾燥させることにより、栄養成分、肥育豚の発育及び肉質等、市販飼料と同等の飼料を作りえることが明らかとなった。
キーワード 食品廃棄物、飼料、豚、発酵
背景・ねらい 食品廃棄物のリサイクルの促進及び飼料自給率の向上のためには、食品廃棄物の家畜飼料化技術を確立する必要がある。そこで、パンクズ、豆腐粕、魚あら、米飯、野菜クズ、小麦クズ等を原料とした発酵飼料を製造し、肥育豚用飼料としての価値について検討した。
成果の内容・特徴 食品廃棄物(パンクズ、豆腐粕、魚あら、米飯、野菜クズ、小麦クズ等)の栄養成分を分析した後、豚の肥育後期の養分要求量に合うように配合した。これに好気性発酵菌を添加し、発酵回転ドラムで加熱した後に熟成させ75℃で乾燥した。そして肥育豚(体重60Kg)に不断給餌して、その消化率と発育成績及び産肉成績について調査した。
1.
原料8種(豆腐粕、魚あら、パンクズ、米飯、野菜クズ、小麦クズ、戻し発酵飼料、ふすま)を配合した栄養設計値と、発酵飼料製品の成分値は概ね一致していた(表1)。
2.
市販飼料に比べ発酵飼料の食塩%はやや高いが、他は同等の成分値を示した(表1)。
3.
発酵飼料の粗繊維の消化率が低いものの、DCP及びTDNは平均12.8、79.4%で市販飼料と同程度の値であった(表2)。
4.
発酵飼料を給与した豚は、市販飼料と同等の発育を示し(図1)、平均増体重、飼料摂取量、飼料要求率に差は認められなかった。
5.
と体重、枝肉歩留まり、背脂肪厚に差はなかったが、発酵飼料を給与した豚の肉色は市販飼料のものより薄いピンク色を示し、脂肪色についても白色度が高かった(表3)。
6.
発酵飼料を給与した豚の不飽和脂肪酸割合は市販飼料のものよりやや高い値を示したが、融点からは軟脂の傾向はみられなかった。また、DHA及びEPAは有意に高い値を示した(表4)。
7.
飼料の安全性においては、表には示さなかったが、原料中から多数分離された大腸菌群は乾燥後分離されず、一般細菌数や真菌も減少した。
8.
食味テストにおいて、肉色に好みの違いがあらわれたものの一定の傾向はなく、香り、食感、味の評価においては全く差がなかった。
以上のことから、分別した食品廃棄物を適正に配合し、安全に配慮して処理することにより市販飼料と遜色ない飼料を作りえることが明らかになった。
成果の活用面・留意点 1.
単品ごとに完全に分別した食品廃棄物の回収が必要。
2.
排出事業所-廃棄物処理業者-飼料化プラント-畜産農家による地域循環リサイクルシステムを確立する必要がある。
図表1 217099-1.gif
図表2 217099-2.gif
図表3 217099-3.gif
図表4 217099-4.gif
図表5 217099-5.gif
カテゴリ 乾燥 小麦 良食味

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