培地バッグを用いた野菜養液栽培技術

タイトル 培地バッグを用いた野菜養液栽培技術
担当機関 茨城農総セ
研究期間 1998~2002
研究担当者 中原正一
鈴木雅人
発行年度 2004
要約 培地バッグは固形培地を遮根透水シートで包んだもので、その外側に苗を植え付ける。養水分の保持および作物への供給等の機能は、養液栽培における固形培地と同等で、くり返し利用できるので、栽培終了後の棄却培地の量を少なくすることが可能になる。
キーワード 培地バッグ、養液栽培、遮根透水シート、固形培地、トマト、キュウリ
背景・ねらい ロックウール耕や礫耕等の固形培地耕は、湛液型水耕やNFT等の水耕に比べて、システムが簡便かつ安価である。しかし、定期的に固形培地を交換する必要があり、その費用負担と廃棄が課題になっているので、固形培地の永続的利用方法を確立する。
成果の内容・特徴 1.
培地バッグは固形培地を遮根透水シートで包んだものである。遮根透水シートは、透水性を有するが、伸長する作物の根を通さない性質を持つ。
2.
培地バッグは固形培地と同様の機能を有する。作物の苗を培地バッグの外側に植え付け、培地バッグに給液して作物を栽培する(図1、図2)。
3.
栽培終了後には作物の根と培地バッグを完全に分離することができるので、培地バッグはくり返し使用することができる。
4.
点滴給液方式(図1)でキュウリの短期栽培(品種「オーシャン」、栽培期間2001.5.16~7.6)を行うと、ロックウール細粒綿1.5リットルを遮根透水シートで包んだ培地バッグでは、慣行のロックウール培地と同程度の収量が得られる(図3)。
5.
底面給液方式(図2)でイタリアントマトの長期栽培(品種名は未公開、栽培期間2000.10.15~2001.7.30)を行うと、淡色黒ボク土1リットルを遮根透水シートで包んだ培地バッグでは、淡色黒ボク土1リットルをそのまま培地として用いる慣行栽培の90%の収量が得られる(図4)。
成果の活用面・留意点 1.
作物の根は遮根透水シートを貫通してしまうことがある。固形培地への根の進入を効果的に防ぐには、遮根透水シートを二重にしておくとよい。
2.
栽培終了時の培地バッグに肥料成分の残存が懸念される場合には、肥料成分を除去してから培地バッグを再利用する。肥料成分の除去には腰水潅水(エブ・アンド・フロー)が効率的である。
3.
栽培終了時の培地バッグに土壌伝染性病原菌の残存が懸念される場合には、消毒を行ってから培地バッグを再利用する。培地バッグをビニル袋等に入れ、太陽熱消毒を行う方法が実用的である。
4.
培地バッグは2~3年使用した後、更新する。
図表1 217734-1.gif
図表2 217734-2.gif
図表3 217734-3.gif
図表4 217734-4.gif
カテゴリ 肥料 きゅうり くり トマト 品種 養液栽培

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