微少熱量計を利用すれば生ごみ処理物等の易分解性有機物量を推定できる

タイトル 微少熱量計を利用すれば生ごみ処理物等の易分解性有機物量を推定できる
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 中央農業総合研究センター
研究期間 2002~2004
研究担当者 石岡 厳
発行年度 2004
要約 土壌に生ごみ処理物等の有機質資材を添加し微少熱量計で発熱を測定することにより、有機質資材に含まれる易分解性有機物量を推定でき、腐熟度評価に利用可能である
キーワード
背景・ねらい 分解性有機物を多く含む未熟な有機質資材を施用すると作物生育に悪影響を及ぼす懸念がある。特に生ごみの一次処理物(以下、生ごみと表記)は未熟なものが多いことが指摘されている。そこで、微少熱量計を利用した家畜ふん堆肥の腐熟度評価法(古江ら、平成11年度成果情報)を改変し、生ごみ中の易分解性有機物量を推定する手法を開発する。
成果の内容・特徴 1.
古江らの手法を改変し測定容器を密栓して計測すると、気化熱によるベースライン低下の影響を取り除くことができ(図1)、微少熱量計の測定精度が約10%向上する。
2.
生ごみの発熱量は家畜ふん堆肥に比べて著しく大きいため(図1)、密栓による酸素欠乏を生じない測定条件と操作は次の通りである。すなわち、容量50mlの測定容器を用い、生ごみ0.02~0.1g、硫酸アンモニウム6mg、風乾土3.5~4.0gを畑状態水分に調整して全量を5.0gとし、微少熱量計で25℃を維持して測定する。発熱が収束する4~7日までの積算発熱量を易分解性有機物由来のものと定義し、グルコースを標準物質とする検量線に基づきグルコース相当量(gGlc/kg)に換算して表示する(図2)。
3.
ポット栽培土壌へ添加した易分解性有機物量とコマツナ生育量は負相関を示す(図3)。
4.
生ごみの堆肥化過程において、本法により推定した易分解性有機物量の推移は有機物分解による二酸化炭素発生経過と整合しており、熟成の進行とともに易分解性有機物量は減少することから、生ごみ堆肥の熟度の評価に利用できる(図4)。
成果の活用面・留意点 1.
易分解性有機物量を指標とする生ごみ等の腐熟度評価や作物生育に悪影響を及ぼさない安全な施用量の推定に利用できる。
2.
本成果は事業所食堂生ごみ(乾燥型、低pH・高油脂)とその二次処理物、淡色黒ボク土を用いた結果である。発熱は土壌により異なるため資材間の比較には同一土壌を用いる。
3.
酸素消費量、土壌呼吸量の計測によっても易分解性有機物量の推定が可能であるが、ガス交換遮断、試料量調整等が煩雑なため、微少熱量計での分析の方が簡便である。
図表1 217853-1.gif
図表2 217853-2.gif
図表3 217853-3.gif
図表4 217853-4.gif
カテゴリ 土づくり 肥料 乾燥 こまつな 評価法

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