タイトル | クライオトップでガラス化保存したウシバイオプシー胚のストロー内耐凍剤除去法 |
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担当機関 | 静岡畜試 |
研究期間 | 2004~2006 |
研究担当者 |
佐野文彦 齋藤美英 赤松裕久 永田浩章 土屋貴幸 笠井幸治 |
発行年度 | 2006 |
要約 | クライオトップ(CT)を用いてガラス化保存したウシバイオプシー胚は、耐凍剤除去液を入れたストロー内にCTシート部を挿入、上下に振とうして、胚をストロー内に移行させることで、耐凍剤除去が可能である。0.3モル(M)Sucrose(Suc)を添加した20%子牛血清(CS)加199を耐凍剤除去液とした場合の受胎率は定法と同等である。 |
キーワード | クライオトップ、ガラス化保存、ウシバイオプシー胚、ストロー内耐凍剤除去 |
背景・ねらい | 通常、ガラス化保存胚を利用する場合、実験室内で熟練した技術者による耐凍剤除去処理が必要で、このことが野外普及の妨げとなっている。そこで、CTを用いてガラス化保存したウシバイオプシー胚を農家の庭先で利用するためのストロー内耐凍剤除去法を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. 生体から回収した胚を性判別目的で約20%の細胞を採取後、CT法で保存したものについて、耐凍剤除去液を充填したストロー(38℃に加温)にCTのシート部を挿入(図1)し、30秒、上下に振とう後、CTをストローから取り出し、更に2分30秒かけて耐凍剤除去を行う。この際、シート部を30秒間上下に振とうすることで、すべての胚がストロー内に移行する(表1)。ストロー内の耐凍剤除去により、胚の生存性は損なわれない(表1)。 2. 0.3MSucを含む20%CS加199を用いたストロー内耐凍剤除去後、30分放置後の胚の生存性は、Suc濃度が0.5Mに比べ高い傾向にある(表2)。したがって、0.3MのSucを含む除去液を用いる場合は、移植に長時間を要しても、胚に対する障害が少ない傾向にある。 3. 0.3MSucを含む20%CS加199を耐凍剤除去液に用いて、ストロー内でCTシート部を30秒の上下振とうと2分30秒の耐凍剤除去操作(図1)をした後、CT法でガラス化保存したバイオプシー胚を移植することで、定法(実験室内段階除去法)と同等の受胎率が得られる(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 耐凍剤除去液を入れるストローの口を広げ、CTのシート部が挿入しやすいようにするストロー加工が重要である。 2. 保管器から取り出し、ストロー内耐凍剤除去するまでの手技に迅速性が求められる。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
図表4 | |
カテゴリ | 加工 |