自走式細断型ロールベーラにより収穫した稲発酵粗飼料の飼料特性

タイトル 自走式細断型ロールベーラにより収穫した稲発酵粗飼料の飼料特性
担当機関 新潟畜産研
研究期間 2006~2010
研究担当者 関誠
島津是之
高橋英太
伊藤徹三
志藤博克(生研センター)
高橋仁康(生研センター)
発行年度 2006
キーワード 細断型ロールベーラ、稲発酵粗飼料
背景・ねらい 都府県向けに、1台の機械で、青刈りトウモロコシ、牧草、飼料イネの収穫に対応でき、高密度ロールの成形が可能な自走式細断型ロールベーラの開発が進められているが、この機械により収穫された稲発酵粗飼料の飼料特性に関する情報は極めて少ない。
そこで、自走式細断型ロールベーラで収穫した稲発酵粗飼料について、市販フレール型専用収穫機で収穫した稲発酵粗飼料と、国内で流通量の多い牧乾草2種を比較対象に、乾乳牛を用いて消化試験を実施し、その飼料特性を明らかにする。

成果の内容・特徴 1.
自走式細断型ロールベーラで収穫した稲発酵粗飼料は、フレール型専用収穫機で収穫したものに比べ、子実割合が15%高いため、中性デタージェント繊維(NDF)、粗灰分、ケイ酸の含有率が低く、乾物(DM)、非繊維性炭水化物(NFC)が高い(表1)。
2.
また、前者は、後者に比べNDFの消化率は低く、子実排せつ率が高いものの、TDNに差はない(表2)。
3.
自走式細断型ロールベーラは、フレール型専用収穫機に比べ、収穫時のロスが少なく、単位面積当たりの実収量が向上する(表3)。
4.
2種の稲発酵粗飼料は、チモシー乾草、オーツヘイに比べ、NDFが低く、粗灰分、ケイ酸が多く含まれ(表1)、フレール型専用収穫機で収穫したものは、オーツヘイに比べTDNが低くなる可能性がある(表2)。

成果の活用面・留意点 1.
自走式細断型ロールベーラの市販後に、生産される稲発酵粗飼料の給与に際して参考となる。なお、本機は平成17年度に生研センターで原型機が開発され、現在実用機の開発中である。
2.
試験に用いた稲発酵粗飼料は、稲発酵粗飼料用イネ専用品種「夢あおば」の稚苗を、5月下旬に移植し、黄熟期前半(出穂後23日目)の同一ほ場から、それぞれの収穫機で収穫したものを用いた。
3.
諸成分の消化率等のデータは、ホルスタイン種乾乳牛4頭を用い、1期を14日間、本期(採ふん期間)を5日間とする4×4ラテン方格法で、全ふん採取法により得られたものである。
4.
子実消化に関するデータは、給与飼料の摂取量および子実割合、排ふん量およびふん中の未消化子実割合(ふんの20%を水洗)をもとに求めた。

図表1 218254-1.gif
図表2 218254-2.gif
図表3 218254-3.gif
カテゴリ 収穫機 飼料用作物 とうもろこし 乳牛 品種

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