鶏の家畜福祉を考慮したケージでの生産性と飼育特性

タイトル 鶏の家畜福祉を考慮したケージでの生産性と飼育特性
担当機関 静岡中小試
研究期間 2004~2006
研究担当者 池谷守司
岩澤敏幸
発行年度 2006
要約 巣箱、砂浴び場、止り木、ヤスリを配置し群飼育である家畜福祉ケージでは、単飼ケージ収容鶏に比較して飼料消費量は増加するが、収容羽数8~12羽でほぼ同等の産卵成績となる。産卵のほとんどは巣箱側でなされ、右第3趾列鈎爪の長さは、単飼ケージ収容鶏に比較して短くなり、羽毛のダメージは収容羽数が増加するにつれて大きくなる。
キーワード 家畜福祉ケージ、生産性、飼育特性、ニワトリ、卵用鶏
背景・ねらい 現在、我が国の大部分の養鶏場における飼育形態は、単位面積当たりの収容羽数を高めて飼育するいわゆる高密度飼育が主流である。このような生産性のみを重視した飼育法とは異なり、鶏の福祉に配慮した飼育法に関心が高まりつつある。しかし、我が国では家畜福祉ケージの生産性や飼育上の課題を明らかにした報告例は数少ない。
そこで、EUで普及している巣箱、砂浴び場、止り木、ヤスリを備えた家畜福祉ケージを用いて、開放鶏舎をベニヤ板で舎外の空気と流通を図りながら遮光処理をし、鶏の生産性と飼育特性について一ケージ当たり8羽、10羽、12羽収容する区(それぞれ8羽区、10羽区、12羽区と略)と従来の単飼ケージに収容する区(1羽区)と生産性や飼育特性について検討する。

成果の内容・特徴 1.
家畜福祉ケージ(図1)においては、遮光処理条件下では一羽当たりの飼育面積が少ない多羽数飼育であっても悪癖による生存率の低下は見られず、産卵成績については飼料消費量は増加するが、その他の項目については従来の単飼ケージとほぼ同等の成績が得られる(表1)。
2.
家畜福祉ケージに収容鶏の産卵行動は、巣箱側で産卵が多く見られ、止り木では少ない(図2)。
3.
右第3趾列鈎爪の長さは単飼ケージ収容鶏に比較して短くなり、ヤスリを設けた家畜福祉ケージの効果が認められる(図3)。
4.
試験終了時における羽毛のダメージスコアは、8羽区、10羽区、12羽区が1羽区より頸、胸、背、主翼、尾翼の全ての調査部位で大きく、その合計値では、収容羽数が増加するほど大きな値となり、羽毛のダメージは収容羽数が増加するにつれて大きくなる。

成果の活用面・留意点 1.
福祉ケージ内の照度が高いと悪癖により生存率が低下する(静岡中小試研報16号.43-47.2005)。従ってウィンドウレス鶏舎で飼育するのが望ましいが、開放鶏舎で飼育する場合は、遮光処理をしてウィンドウレス鶏舎と同等の照度(5~10ルクス)とする。

図表1 218281-1.jpg
図表2 218281-2.gif
図表3 218281-3.gif
図表4 218281-4.gif
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