タイトル | いもち病真性抵抗性同質遺伝子系統「コシヒカリ新潟BL9号」「コシヒカリ新潟BL10号」の育成 |
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担当機関 | 新潟農総研 |
研究期間 | 2001~2006 |
研究担当者 |
阿部聖一 金田智 重山博信 小林和幸 松井崇晃 石崎和彦 |
発行年度 | 2007 |
要約 | 「コシヒカリ新潟BL9号」及び「コシヒカリ新潟BL10号」は、コシヒカリのいもち病真性抵抗性同質遺伝子系統同士を交配して育成した固定系統である。それぞれの真性抵抗性遺伝子型は、Pia,b及びPii,bと推定される。 |
キーワード | コシヒカリ新潟BL、いもち病、真性抵抗性遺伝子 |
背景・ねらい | コシヒカリのいもち病真性抵抗性マルチライン(コシヒカリBL)が、2005年度から新潟県において実用化された。コシヒカリBLの継続的な利用には、異なる真性抵抗性を持つ同質遺伝子系統を数多く揃えて、マルチラインの構成を多様化する必要がある。しかし、Pibの抵抗性を単独で持つ同質遺伝子系統は他県に先願取得されたため、利用できない状況であった。そこで、Pibの抵抗性系統について種苗法による品種登録が可能となるよう、PibとPiaまたはPiiの抵抗性を併せ持つ同質遺伝子系統を育成し、本県奨励品種としての利用を図る。 |
成果の内容・特徴 | 1. 「コシヒカリ新潟BL9号」及び「コシヒカリ新潟BL10号」は、平成13年8月に新潟県農業総合研究所作物研究センター(長岡市)において、母親に「コシヒカリ新潟BL8号(Pib)」を、父親にそれぞれ「コシヒカリ新潟BL1号(Pia)」及び「コシヒカリ新潟BL2号(Pii)」を用いて人工交配し、同年11月に雑種第1代を温室内にて養成、平成14年雑種第2代で個体選抜を行い、以後系統育種法により選抜固定を図り育成したコシヒカリのいもち病真性抵抗性同質遺伝子系統である。 2. 「コシヒカリ新潟BL9号」及び「コシヒカリ新潟BL10号」のいもち病真性抵抗性遺伝子型は、それぞれPia,b及びPii,bと推定される。 3. 「コシヒカリ新潟BL9号」及び「コシヒカリ新潟BL10号」とも、いもち病の抵抗性以外は、品種登録上「コシヒカリ」の従属品種として認められる特性を示す(表)。 |
成果の活用面・留意点 | コシヒカリのいもち病真性抵抗性マルチラインの構成系統として普及を図る。 |
図表1 | ![]() |
カテゴリ | 育種 いもち病 抵抗性 抵抗性遺伝子 品種 |