景観用草花類の直播後5年間放任での生育と開花

タイトル 景観用草花類の直播後5年間放任での生育と開花
担当機関 兵庫淡路農技セ
研究期間 1996~2001
研究担当者 宇田 明
山中正仁
発行年度 2001
要約 景観用1、2年草24種類、宿根草24種類を直播し5年間、放任で生育させると、ほとんどの宿根草は毎年開花し、勢力を拡大または維持する。それぞれの時期の開花優占種を選択して播種すると長期間連続的に開花する景観が得られる。
キーワード 景観、ランドスケープ、草花、1、2年草、宿根草、開花
背景・ねらい 空き地や休耕田などに草花で景観を作る事例が多いが、草花類の特性が十分に把握されていないために、数年間、連続的に開花する事例は少ない。そこで、直播後、放任で5年間の生育と開花特性を調べ、省力的な景観形成に適した草花の種類を選択する。
成果の内容・特徴
  1. 宿根草に分類されている草花ではオミナエシ(Patrinia scabiosaefolia )など21種類は毎年開花し勢力を拡大(占有面積を拡大)または維持する。キキョウ(Platycodon grandiflorum )、オオキンケイギク(Coreopsis lanceolata )など12種類は播種後1年以内(春播きで秋開花、秋播きで次年の春開花)に開花する(表1)。
  2. 1、2年草に分類されていても、こぼれ種で毎年開花し勢力を拡大するのはハルシャギク(Coreopsis tinctoria )など2種類、勢力を維持するのはスイートアリッサム(Alyssum maritimum )など2種類、毎年開花するが年々勢力が衰退するのはシノグロッサム(Cynoglossum amabile )など8種類である(表1)。
  3. それぞれの時期の開花優占種は4月下旬がフランスギク(Chrysanthemum leucanthenum )、5月上旬がヒルザキツキミソウ(Oenothera speciosa )、5月下旬がオオキンケイギク、6月下旬がハルシャギク、7月がキバナヒメキンギョソウ(Linaria vulgaris )、8月がルドベキア(Rudbeckia hirta )、9月がなしで、10月が再びキバナヒメキンギョソウである。
  4. それら優占種にベニバナサルビア(Salvia coccinea )、スイートアリッサム、ムシトリナデシコ(Silene armeria )、サンビタリア(Sanvitaria procumbens )、ホソバヒャクニチソウ(Zinnia angustifolia )、カスミソウ(Gypsophila elegans )などの1、2年草、シャスターデージー(Chrysanthemum maximum )、カワラナデシコ(Dianthus superbus )、セイヨウノコギリソウ(Achillea millefolium )などの宿根草を混播すると数年間4月から10月まで連続的に開花する景観を省力的に作ることができる。
成果の活用面・留意点
  1. 選択した草花類は、冬期温暖で夏期に高温乾燥する西日本地域に適合する。
  2. 播種時に灌水するだけで、その後の灌水は不要である。施肥は1年に1度、化学肥料を窒素成分量で5~10g/m2 程度を施す。
  3. 一般の畑地雑草は放任できるが、セイタカアワダチソウ、オオアレチノギクなどの外来都市雑草は手取り除草しなければならない。
図表1 219188-1.jpg
カテゴリ 肥料 病害虫 かすみそう 乾燥 雑草 サルビア 除草 施肥 そば デージー なでしこ 播種 べにばな ルドベキア

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