タイトル | シュードモナス製剤を用いたトマト根腐萎凋病及び青枯病の連続的な防除 |
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担当機関 | 兵庫農総セ |
研究期間 | 1999~2003 |
研究担当者 |
神頭武嗣 前川和正 相野公孝 |
発行年度 | 2002 |
要約 | トマト半促成栽培(4~7月どり)において、シュードモナス製剤を用いて育苗した苗を定植すると、冬季はトマト根腐萎凋病、夏期はトマト青枯病の発生を抑え、育苗時1処理で連続的に2病害を防除することができる。 |
キーワード | トマト、根腐萎凋病、青枯病、シュードモナス製剤 |
背景・ねらい | トマト半促成栽培(4~7月どり)は,栽培前~中期において根腐萎凋病が,後期に青枯病が発生する栽培型である。そこで,Pseudomonas fluorescens FPH9601及びFPT9601株を含有したシュードモナス製剤を用い,両菌株を定着させた苗の根腐萎凋病及び青枯病に対する連続的な防除効果を検討し、一処理で同時に2病害を防除する技術を開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 11月中下旬にシュードモナス製剤を充填したセルトレイにトマト種子を播種し、年内はガラス温室内で育苗し、翌年2月中下旬にハウスに定植する。 2. 定植直後から根腐萎凋病の発生が観察されるが無処理より処理区の方が低く抑えられ、根部の症状も軽くなる(図2)。発病が5月下旬まで続き、以後発病は減少する。 3. 青枯病は6月中旬から発生するが、処理区の初発は遅れる傾向があり、また発生も少なく抑えられる(図1)。 4. シュードモナス製剤を用いることにより、トマト半促成栽培の全期間を通して、根腐萎凋病及び青枯病の両病害の発生を低く抑える効果が得られる(表1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 冬季の使用により、若干、苗の生育に遅れがでる可能性がある。播種を5~10日早める必要がある。生育が遅くとも、肥料は通常どおりに施す。 2. 多発生条件下では効果が劣る場合が考えられるので、このような場合、他の防除技術と組み合わせて本剤を使用する。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 肥料 病害虫 青枯れ病 育苗 栽培技術 トマト 播種 防除 |