黒毛和種肥育牛の成長ホルモン及びIGF-Iに対するビタミンAの影響

タイトル 黒毛和種肥育牛の成長ホルモン及びIGF-Iに対するビタミンAの影響
担当機関 兵庫農総セ
研究期間 1999~2004
研究担当者 岡章生
岩木史之
道後泰治
発行年度 2002
要約 黒毛和種去勢肥育牛の増体性に対するビタミンAの作用には成長ホルモンは関与しないが、インスリン様成長因子-I(IGF-I)が関与する。また、ビタミンAの脂肪交雑に対する作用には成長ホルモンは関与しない。
キーワード 肉用牛、ビタミンA、成長ホルモン、IGF-I、増体、脂肪交雑
背景・ねらい ビタミンAが肥育牛の増体量、肉質に影響することは広く知られているが、そのメカニズムは十分に解明されていない。ビタミンAが成長ホルモン(GH)分泌に影響することが実験動物で報告されている。肥育牛においてGH及びその刺激によって肝臓で産生されるインスリン様成長因子-I(IGF-I)が肥育牛の増体量、肉質に関与することが報告されている。
そこで、黒毛和種去勢牛のGH分泌と血液中IGF-1濃度に対するビタミンAの影響を調べた。10か月齢の黒毛和種去勢牛13頭を高ビタミンA群7頭と低ビタミンA群6頭に分け、高ビタミンA群には毎月303mgのビタミンAを筋肉注射し、低ビタミンA群は14か月齢まで毎月303mgのビタミンAを筋肉注射し、それ以後筋肉注射を行わなかった。21か月齢以降は濃厚飼料中に100μg/kgの割合でビタミンAを添加して両群に与えた。血液は2か月間隔で採取し、血清中ビタミンA及びIGF-1濃度を測定した。また、10、20及び30か月齢時に15分間隔で6時間の採血を行い、血漿中成長ホルモン濃度を調べた。
成果の内容・特徴 1.
ビタミンA給与制限により増体量及び枝肉重量は低下し、脂肪交雑は高くなる(表1)。
2.
血清中ビタミンA濃度は、低ビタミンA群では14か月齢以降減少し16か月齢以降高ビタミンA群よりも有意に低い値となる(図1)。
3.
血清中IGF-I濃度は、低ビタミンA群では徐々に低下し18カ月齢以降高ビタミンA群に比べ有意に低い値で推移する(図2)。
4.
GH分泌については血漿中平均GH濃度、ピーク頻度、ピークの高さ及びピーク面積は月齢が進むにつれて低下するが、血清中ビタミンA濃度の推移との関連は認められない(表2)。
成果の活用面・留意点 1.
これらのデータを活用することにより、肥育牛におけるビタミンAの生理作用がより明確になる。
図表1 219509-1.gif
図表2 219509-2.gif
図表3 219509-3.gif
図表4 219509-4.gif
カテゴリ 肉牛

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