| タイトル | 黒毛和種繁殖雌牛の分娩後早期採卵及び受胎方法 |
|---|---|
| 担当機関 | 岡山総畜セ |
| 研究期間 | 1999~2002 |
| 研究担当者 |
有安亮代 小田頼政 小田亘 山本康廣 |
| 発行年度 | 2002 |
| 要約 | 分娩後早期に採胚し、その後オブシンク法を用いた人工授精を行った結果、移植可能な胚を回収でき、分娩後平均94.8日で受胎し、早期採胚及び受胎が可能である。 |
| キーワード | 採胚、黒毛和種 |
| 背景・ねらい | 繁殖農家の経営向上にとって1年1産の達成は重要な課題である。また、発育がよく育種価の高い(遺伝的に優れた)牛を効率よく生産するためには、胚移植技術の活用が有効であるが、一般的な連続採胚は中小規模農家にとって分娩間隔の延長などの理由から活用が困難である。そこで分娩後初回人工授精までの期間を利用して早期採胚・受胎技術を確立する。 また、子牛の哺育育成方法としては自然哺乳と早期親子分離方式があるため、それぞれの飼育方式別に比較検討した。 |
| 成果の内容・特徴 | 黒毛和種成雌牛28頭(産歴1~7産)を用い、自然哺乳(哺乳区)と、分娩直後に親子分離(分離区)とに区分する。分娩後30日目から腟内に持続性黄体ホルモン製剤(CIDR)を挿入し、過剰排卵処理は挿入後10日目から卵胞刺激ホルモンの3日間漸減投与法(5,3,2AU朝夕2回)にて行い、プロスタグランジンF2α(PGF2α)750μg筋肉内投与により発情を誘起する。人工授精はPGF2α投与後65及び72時間後の2回行い、初回人工授精と同時に性腺刺激ホルモン放出ホルモン製剤(GnRH)を100μg筋肉内投与し排卵を促進する。また、採胚は人工授精後7日目に行い、採胚後2%イソジン液50mlを子宮内に注入し、PGF2αを750μg筋肉内に投与する。採胚後7~10日目からオブシンク法を用いて発情を誘起し人工授精を行う(図)。 1. 総採卵数は哺乳区で平均6.7個、分離区で平均10.4個であり、正常胚数はそれぞれ平均3.9個、平均4.2個で両区間に有意な差は認められない(表1)。 2. 採胚後のオブシンク法による人工授精では哺乳区53.3%、分離区30.8%の受胎率である。分娩後受胎までの平均授精回数は哺乳区1.6回、分離区2.1回であり、受胎までの日数は哺乳区88.0日、分離区102.7日である(表2)。 3. 普及性を検討するため同プログラムの実証試験を5戸の農家で7頭実施した結果、正常胚数は哺乳区平均4.0個、分離区平均7.2個である。分娩後受胎までの平均授精回数は哺乳区1.6回、分離区1.5回であり、受胎までの日数は哺乳区101.0日、分離区111.0日である(表3)。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1. 総採卵数は分離区の方が多い傾向にあり、今後子宮内環境改善を目的とした注入薬等の検討により正常胚数を向上させることが期待できる。 2. 自然哺乳の飼養形態をもつ和牛繁殖農家では、1年1産1採胚技術は活用できる。 3. 定時授精よりも低コストを重視するならば、オブシンク法を用いない方法も考えられる。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| カテゴリ | 育種 経営管理 低コスト 繁殖性改善 |
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