タイトル |
保温資材を利用したエダマメの5月出しトンネル早熟栽培 |
担当機関 |
高知農技セ |
研究期間 |
2001~2003 |
研究担当者 |
小西弘晃
玖波井邦昭
小松秀雄
中村和洋
吉本良太
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発行年度 |
2004 |
要約 |
エダマメのトンネル早熟栽培において、有孔ポリフィルム、保温ビニル、不織布および水封マルチを併用することで収穫所要日数が短縮できる。また、2月中旬から3月上旬播種、10日から2週間程度の育苗で5月収穫が可能となる。
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キーワード |
エダマメ、トンネル早熟栽培、保温資材、5月収穫
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背景・ねらい |
ダイズの未熟種子を野菜として利用するエダマメは、夏期だけでなく周年消費される傾向が強まっており、6月以降の出荷最盛期に先駆け早出しされるエダマメは関東市場を中心に高単価で取り引きされている。しかし、高知県内でのエダマメ栽培は、6~8月出荷を中心に地場流通する露地栽培が主体であり、5月中旬から下旬にかけて出荷されるトンネル早出し栽培が一部でおこなわれているものの、低温遭遇等により収量が不安定である。そこで、育苗および保温方法、適応品種等を検討し、5月出しトンネル早熟栽培技術を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- 適応品種:白毛品種では「サヤムスメ」および「サッポロミドリ」、茶豆品種では「早生香姫」、黒豆品種では「たんくろう」を用いる。
- 播種時期:2月中旬から3月上旬播種が適当で、収穫所要日数は80~85日程度となる(図1)。
- 育苗方法
(1) 無加温ハウス内での温床育苗とし、保温のためビニルトンネル等を併用する。 (2) 育苗には窒素含量の少ない市販の野菜専用育苗培土を使用し、128穴トレイを用いてセル当たり2粒播きとする。 (3) 育苗日数は10日から2週間程度とし、順化後定植する。枝付き調製で出荷する場合には、樹勢が旺盛となり枝が大きくなりすぎるため若苗は適さず、初生葉展開期中期を目安に定植する(表1)。
- 本圃管理
(1) うね立て、黒ポリマルチ被覆後、保温用の水封マルチを条間に配置し、開孔率3%程度のトンネル用有孔ポリフィルムとビニルフィルムによる二重トンネルを設置する。また、定植後、トンネル内に不織布によるべたがけを行う(図2、3)。 (2) 栽植様式はうね幅160cm、株間15cm、3条2本植え(2,500株/a)の密植とする。 (3) 昼温は30℃を目安に換気を行う。不織布の除去は4月上旬頃とし、気温の上昇に伴い保温ビニルを除去し、ポリトンネルを開放する。
成果の活用面・留意点 |
- 被覆資材の除去や開放時、風害等の影響を受けないよう注意する。
- 開花日から40日程度で収穫となるが、収穫適期が短く、収穫および調製作業に多くの時間を要するため、労力に応じた面積で栽培する。
- 調製方法は、根、葉、1粒および不良莢を除いた後、着莢した1~2節を残して茎を切断した切り枝またはもぎ莢の形態とし、MA包装資材を用いた個包装での出荷とする。
- 適用範囲は、県内平坦地域とする。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
育苗
えだまめ
栽培技術
出荷調整
大豆
茶
播種
品種
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用語の事典として使えます。
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