低アミロース性小麦突然変異系統K107Afpp4のRVA特性を決定する対立遺伝子

タイトル 低アミロース性小麦突然変異系統K107Afpp4のRVA特性を決定する対立遺伝子
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 近畿中国四国農業研究センター
研究期間 2001~2005
研究担当者 安井 健
発行年度 2004
要約 小麦突然変異系統K107Afpp4の低アミロース性およびRVA特性を支配する遺伝子は、Wx-D1 座の新しい対立遺伝子Wx-D1g である。
キーワード アミロース含量、コムギ、対立遺伝子、低アミロース性、突然変異、RVA
背景・ねらい 小麦突然変異系統K107Afpp4は低アミロース性であり、その小麦粉の粘度特性をラピッド・ビスコ・アナライザ(RVA)を用いて測定をすると、低温で粘度が上昇し、最高粘度到達時間が短い特徴がある。この特徴は、原系統である小麦関東107号のWx
座において唯一機能している対立遺伝子Wx-D1a変異によるものと推定できる。そこで、Wx-D1
座の対立遺伝子のみが異なる二つの系統〔関東107号(Wx-D1a
)および関東107号の遺伝的背景をもつもち性の戻し交雑系統(Wx-D1d
)〕とK107Afpp4の組み合わせにおける交雑後代のRVA特性を遺伝分析し、K107Afpp4のRVA特性を決定する対立遺伝子を解析する。
成果の内容・特徴 1.
関東107号とK107Afpp4との組み合わせにおいては、両親とF表1)。
2.
もち性の戻し交雑系統とK107Afpp4との組み合わせにおいては、両親とF2世代には関東107号型のRVA特性をもつ個体は出現しない。
3.
関東107号ともち性の戻し交雑系統とはWx-D1 座の対立遺伝子(Wx-D1a
とWx-D1d )のみが異なるので、以上の結果は、K107Afpp4のRVA特性を決定する遺伝子はWx-D1
座に座乗する対立遺伝子であることを示す。
4.
関東107号の遺伝的背景をもつ材料において、K107Afpp4と同等のアミロース含量あるいはRVA特性を示す材料は報告されていない(表3)ため、K107Afpp4のRVA特性は新しい対立遺伝子の働きによると推定できる。そこで、K107Afpp4の低アミロース性およびRVA特性を支配する新しい対立遺伝子をWx-D1g
と命名する(表3)。
成果の活用面・留意点 1.
K107Afpp4のもつ新しい対立遺伝子は、小麦澱粉のアミロース含量の遺伝的制御に利用できる。
2.
胚乳澱粉から抽出したWx蛋白質のSDS-PAGE電気泳動においては、K107Afpp4と関東107号の泳動像は区別できず、K107Afpp4におけるWx蛋白質の減少は認められない。従って、K107Afpp4のWx-D1蛋白質の構造と機能は野生型とは異なると推定される。
3.
本成果情報では、F1個体でも正逆交雑による特性の違いはない。
図表1 219993-1.gif
図表2 219993-2.gif
図表3 219993-3.gif
図表4 219993-4.gif
図表5 219993-5.gif
図表6 219993-6.gif
カテゴリ 小麦

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