タイトル |
莢むき機を利用した丹波黒大豆エダマメのむきまめ製造技術 |
担当機関 |
兵庫農総セ |
研究期間 |
2005~2007 |
研究担当者 |
永井耕介
廣田智子
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発行年度 |
2006 |
要約 |
丹波黒大豆エダマメは莢を除いたむきまめにすると加工素材として利用できる。莢むき機を利用すると 人力に比べて作業効率は約8倍向上する。莢むき前処理、包装後の加熱処理を組み合わせると、莢むきしやすく 菌数の増加を抑えたむきまめが製造できる。
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キーワード |
丹波黒大豆、エダマメ、むきまめ
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背景・ねらい |
エダマメは莢を除いたむきまめとして供給することで加工素材として利用できる。これまでエダマメの 莢むき作業は人力(手むき)に頼っており、手間がかかっていた。企業に機械の必要性をアドバイス したところ、エダマメ用の莢むき機が開発された。そこで、莢むき機を利用した丹波黒大豆エダマメの むきまめ製造技術を確立した。
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成果の内容・特徴 |
- 莢むき機を使用することで、従来の人力と比較して莢むきの作業効率は約8倍向上し、 コストは約1/5になる(表1)。
- 莢むき機を使用する際、前処理としてもぎ莢を100℃90秒間浸漬することで、無処理と比べて莢が むきやすくなり、むきまめ歩留が向上する(図1)。
- 前処理した後のむきまめは常温保存で菌数が増加する。むきまめを包装後、85℃10分間の加熱処理を 行うことで、菌数の増加を抑えることができる(表2)。
- 莢むき機を使用した丹波黒大豆エダマメのむきまめ製造技術を確立した。もぎ莢を洗浄後に 前処理し、莢むき機を使用してむきまめ処理を行う。選別後のむきまめは、脱気包装して加熱処理を行う (図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 莢むき機((有)プラントサポートサービス社製)は、持ち運びが可能な大きさ(本体重量56kg)で 価格は約80万円である。
- むきまめ製造を実施している産地では、1日(約6時間)に作業者2名で莢むき機1台を使用した場合に 約20kgのむきまめが製造できる。
- むきまめ製造における加熱処理(85℃10分間浸漬)は、完全な殺菌ではなく、色調や食感などの 品質を保持して常温下での急激な菌数増加を抑えるための条件である。製造後のむきまめ製品は 利用加工するまで冷凍保存(-18℃以下)するのが望ましい。
- 丹波黒大豆エダマメのもぎ莢出荷の場合、規格外品が収穫量の約3割生じる。虫食いや未熟な莢を 除いた莢の外観に問題のある規格外品は、むきまめとすることで有効利用できる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
えだまめ
加工
コスト
出荷調整
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