食酢を用いたレタスビッグベイン病の防除技術

タイトル 食酢を用いたレタスビッグベイン病の防除技術
担当機関 兵庫農技総セ
研究期間 2005~2007
研究担当者 相野公孝
前川和正
神頭武嗣
岩本豊
松浦克成
発行年度 2006
要約 レタス定植時に、食酢の100倍液をm2あたり1.5リットルかん注処理すると、 Olpidium brassicae遊走子の感染を防ぐことによりレタスビッグベイン病の発生を抑制することが できる。
キーワード 食酢、特定農薬、レタスビッグベイン病
背景・ねらい 食酢は特定防除資材(特定農薬)に指定されており、安全性の高い資材として注目を浴びている。 しかし、空気伝染性病害に対しての適用事例は多いが、土壌病害の事例は皆無である。そこで、レタスの 難防除病害であるビッグベイン病に対して、食酢のかん注処理の有効性について検討し、実際の農業生産現場で 利活用するための適応技術を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 媒介糸状菌のOlpidium brassicae遊走子を食酢512倍液に投入するとその運動性が 低下し、256倍ではほぼ運動性が失われる。(表1)。
  2. 室内試験において、食酢200倍液を10ml/ポットの割合でかん注するとO. brassicae 遊走子の 感染及びビッグベイン病の発生を完全に防ぐことができる。 (表2)。
  3. 圃場では、レタス苗定植時に100倍液1.5リットル/m2の割合でかん注処理をすると、 ビッグベイン病の発生の少ない圃場では発病を完全に防ぐことができ、多発生の圃場では化学農薬と 比べると効果が劣るが防除価48と発病抑制効果を示し、生育障害も認められず、商品化率も向上する (表3、4)。
成果の活用面・留意点
  1. ビッグベイン病の初期発生圃場や発生の少ない圃場では食酢のみで防ぐことができるが、 中発生以上の圃場では、耕種的な手法と組み合わせて処理すると効果的である。
  2. 食酢は市販されている穀物酢、酸度4.3を用い、現地で行われているレタス定植直後の植付水の 代わりに処理することができる。経費は10a当たり約4000円である。
  3. 2年3カ所で行った圃場試験の結果を基に本成果を作成した。
図表1 220319-1.jpg
図表2 220319-2.jpg
図表3 220319-3.jpg
図表4 220319-4.jpg
カテゴリ 病害虫 栽培技術 特定農薬 農薬 防除 レタス

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