チャ寄生性ミカントゲコナジラミに対する殺卵効果の高い薬剤の検索

タイトル チャ寄生性ミカントゲコナジラミに対する殺卵効果の高い薬剤の検索
担当機関 奈良農総セ
研究期間 2007~2008
研究担当者 屋嘉比昌彦
宮本大輔
奥 勇一
発行年度 2008
要約 チャ寄生性のミカントゲコナジラミの防除において、フェンプロパトリン、ビフェントリン、トルフェンピラドは特に高い殺卵効果を示す。
キーワード チャ、ミカントゲコナジラミ、殺卵効果、防除薬剤
背景・ねらい
ミカントゲコナジラミは、近畿および東海の一部の茶産地で分布が急速に拡大している。本虫が多発生すると、大量の成虫飛翔による労働環境の悪化や成葉に付着した「すす」の混入による刈番茶品質の低下が起こる。また、幼虫による吸汁やすす病の発生による樹勢への影響も懸念される。しかし、新規害虫であるために登録のある薬剤は少ない。また、成虫および若齢幼虫に対する薬剤感受性検定の報告(山下ら、2006)はあるが、卵に対しての報告はない。そこで、チャ栽培で一般的に用いられている薬剤で高い殺卵効果を有するものの検索とその有利性について検討した。
成果の内容・特徴
  1. ミカントゲコナジラミ卵に対する浸漬法による殺卵効果は、薬剤によって大きく異なる。フェンプロパトリン、ビフェントリン、トルフェンピラドは殺卵率100%で最も効果が高く、次いでスピロメシフェン、ピリミジフェン、フェンピロキシメート、クロチアニジンの殺卵効果は90%以上と高い(表1)。
  2. ミカントゲコナジラミの防除適期は若齢幼虫期とされ、その目安は成虫の発生が収束した時期と言われている。しかし、本時期は、各生育ステージが混在し、若齢幼虫のみで構成される期間はきわめて短い。そして、防除時期が遅くなると薬剤の効果が低下する老齢幼虫が出現し、逆に防除時期が早いと卵の割合が高くなる。このことから殺卵効果の高い薬剤の検索は本種に対する防除適期幅を拡大させるためにも必要である(図1)。
成果の活用面・留意点
  1. 殺卵効果の試験は、ほ場で二番茶摘採残葉に産下された卵を枝葉ごと採取し、室内で浸漬法により検定した。
  2. 殺卵効果の高い薬剤7種のうち、チャにおいてミカントゲコナジラミに登録があるのは、トルフェンピラド、スピロメシフェンである。
  3. 若齢幼虫に対する感受性が高く、かつ殺卵効果の高い薬剤を用いることで防除適期幅の拡大が可能と考えられる。
  4. 防除にあたっては、樹冠内部やすそ部にも寄生密度が高いので、樹冠内部の葉裏に薬液が到達するように薬剤散布する必要がある。
図表1 220582-1.jpg
図表2 220582-2.jpg
カテゴリ 病害虫 害虫 茶 防除 薬剤

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