タイトル |
カンショ粉末の酵母増殖促進活性 |
担当機関 |
九州農業試験場 |
研究期間 |
1995~1995 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1995 |
要約 |
カンショ塊根の凍結乾燥粉末抽出液はパン酵母増殖促進活性がある。活性成分は、肉質部に多く含まれ、耐熱性が弱く、蒸いもでは検出されない。
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背景・ねらい |
農産物の輸入自由化は畑作物の収益性の低下を加速し、地域農業の崩壊が危惧されている。南九州地域の基幹作物であるカンショについても例外ではなく、新用途開発によって需要促進が急務である。このため、カンショ粉末が酵母の増殖促進効果に対する影響を明らかにすることによって、発酵食品への利用の可能性を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- カンショ塊根全体の凍結乾燥粉末抽出液はパン酵母(Saccharomyces cerevisiaeIFO3040)増殖促進効果をもつ(図1)。品種・系統によりその強さは異なる。
- ジョイホワイトの増殖促進活性は塊根全体、皮層部(塊根の外側約0.5センチメートルの部分)よりも肉質部(皮部除去塊根)が強い(図2)。
- パン酵母増殖促進活性は80度以上の加熱で失活し、蒸いもでは検出されない(表1)。
- 透析すると活性は消失する。活性成分は低分子(約1万以下)である(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- パン製造時においてパン生地に添加することにより発酵促進が期待できる。
- 耐熱性が弱いことから、ペースト加工食品には利用できない。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
加工
かんしょ
乾燥
品種
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