タイトル |
水稲点播機用播種ロール |
担当機関 |
九州農業試験場 |
研究期間 |
1997~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
開発した水稲点播機用播種ロールは、過酸化石灰被覆種子の剥離粉末が種子穴(セル)に詰まる現象が解消され、種子が数粒ずつ間欠的に繰出される。セル底部が上下動する強制押出し式で、セル深さを変えることによって播種量調節が可能である。
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背景・ねらい |
水稲湛水土中直播においては、出芽性の向上をねらいとして過酸化石灰被覆種子を用いるのが一般的である。播種機の種子繰出し装置として簡易なロール式を使用する場合、種子から剥離した過酸化石灰の粉末がロールのセルに詰まって播種量の変動要因となりやすい。また、点播のためには数粒の種子繰出しを間欠的に行う必要があり、かつ播種量が簡易に調節できることが望ましい。以上の問題点を解決するために、セル底部が強制押出し式機構の水稲点播機用播種ロールを開発する。
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成果の内容・特徴 |
- セルの底部である押出しアーム先端部の突起Aは、別途に固定されているアーム押出しピンによって強制的に押出され(戻りは戻しバネ)、セルに入った数粒の種子が間欠的に繰出される(図1)。
- 3カ所のセルは貫通していて、セルの壁部とアーム先端部との隙間(約1mm)から過酸化石灰粉末の一部が排出され、セル部への付着・詰まりはない。
- セル深さ調節ピニオンによってセル深さ調節ディスクは微小回転し、ディスクの突起Bが移動する。突起Bの移動によりアーム先端部の戻り位置が変化し、セル深さの調節が可能となる。
- 新型播種ロールと旧型ロールとの種子繰出し精度の比較では、1回当たり(1セル当たり)の種子繰出し時間が短縮される(表1)。新型播種ロールでセル寸法を幅×長さ=16×13mmとした場合、セル深さを4~6mmの範囲で調節すれば、1回当たり繰出し粒数を6~9粒の任意の粒数に設定できる。
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成果の活用面・留意点 |
- 本方式によって、点播播種の安定化及び高精度化が図られる。
- 本播種ロールは、平成10年度より市販予定の代かき同時土中点播機に組込む。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
水稲
播種
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