とうもろこし育種試験における茎葉消化性評価のための標準サンプルの作成と利用

タイトル とうもろこし育種試験における茎葉消化性評価のための標準サンプルの作成と利用
担当機関 九州農業試験場
研究期間 1995~1998
研究担当者 伊東栄作
原慎一郎
松崎正敏
柴 伸弥
濃沼圭一
池谷文夫
発行年度 1997
要約 家畜での消化性が明らかなとうもろこし茎葉の高消化性および低消化性の2つの標準サンプルを作成した。これらを用いて茎葉の酵素分析値から概括的にin vivoでの消化率とTDN含量を評価できる。
背景・ねらい とうもろこし育種試験では、TDN収量は新得方式により、茎葉および雌穂の栄養価には品種間差がないことを前提にホールクロップの栄養価を評価している。しかし、最近、茎葉消化性に顕著な品種間差が確認され、育種試験では原料草について酵素分析値による検定が行われている。一方、家畜による消化性試験成績は、サイレージでは比較的多いが、原料草ではきわめて少ない。そこで、茎葉原料草について酵素分析値から家畜での栄養価を概括的に把握する方法を確立しようとした。
成果の内容・特徴 高茎葉消化性のフリント種改良集団MF93Comp.および低茎葉消化性のデント種F1品種P3358を栽培し、茎葉部のみを黄熟期に収穫して、それぞれを高茎葉消化性標準サンプル(茎葉Hi)および低茎葉消化性標準サンプル(茎葉Lo)とした。in vivoでの消化率とTDN含量の調査は、ヤギ5頭を用い全糞採取法で行った。
  1. 両サンプル間にはin vivo消化率で7.8%、in vivoTDN含量で8.6%の差が見られる(表1)。
  2. in vivo消化性と酵素分析での(OCC+Oa)含量(表1)の間には、一般に高い正の相関があることから、両標準サンプルを基準として(OCC+Oa)含量からin vivoでの消化率とTDN含量の品種・系統間差異を概括的に把握することができる(表2、表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 品質育種での茎葉消化性の評価に活用できる。茎葉Hiおよび茎葉Loの在庫量は各9kgで、配布可能である。
  2. 最終段階では家畜試験による消化性検定を行うことが望ましい。
図表1 220711-1.JPG
図表2 220711-2.JPG
図表3 220711-3.JPG
図表4 220711-4.png
図表5 220711-5.png
図表6 220711-6.png
カテゴリ 育種 とうもろこし 品種 山羊

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