イネいもち病抵抗性遺伝子と連鎖する分子マーカー

タイトル イネいもち病抵抗性遺伝子と連鎖する分子マーカー
担当機関 九州農業試験場
研究期間 1997~1998
研究担当者 梶亮太
小川紹文
深浦壮一
西村実
福岡律子
平林秀介
発行年度 1998
要約 イネいもち病抵抗性遺伝子(Pii、Pik-m、Pit)と分子マーカーの間で連鎖分析を行い、各いもち病抵抗性遺伝子と連鎖する分子マーカーを見出した。九州農業試験場・水田利用部・稲育種研究室
背景・ねらい いもち病抵抗性遺伝子(Pii、Pik-m、Pit)とRFLPマーカー等の分子マーカーとの連鎖関係を明らかにし、分子マーカーを慣行育種における抵抗性品種育成のマーカーとして利用するとともに、抵抗性遺伝子クローニングの素材を提供する。
成果の内容・特徴
  1. コシヒカリ/石狩白毛のF系統を用いてPiiと連鎖するDNA断片を増幅するPCRプライマーを探索し、プライマ-CA05を見出した。Piiはプライマ-CA05を用いたPCR反応によって増幅するDNA断片の有無と5.9cMの遺伝距離で連鎖する。このDNA断片はPiiを持つ品種、「石狩白毛」、「キヌヒカリ」、「ヒノヒカリ」のいずれにおいても増幅する(図1)。
  2. コシヒカリ/ツユアケのF系統を用いてRFLPマーカーとPik-mの連鎖分析を行った結果、Pik-mは第11染色体上に座乗することが明らかになった。Pik-mはRFLPマーカ-R1506と密接に連鎖する(0.0cM)。
  3. コシヒカリ/K59(Pitの代表品種)のF系統を用いて、RFLPマーカーとPitの連鎖分析を行った結果、Pitは第1染色体上に座乗することが明らかになった。PitはCA59プライマーを用いたPCR反応によって増幅するDNA断片の有無と密接に連鎖する(0.0cM、図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 本研究で見出した分子マーカーを用いることで、イネいもち病抵抗性遺伝子(Pii、Pik-m、Pit)を持つ個体、系統を間接的に選抜できる。
  2. 分子マーカーを用いていもち病抵抗性を選抜する際には、あらかじめ両親品種での多型の出現を確認しておく必要がある。
図表1 220775-1.gif
図表2 220775-2.gif
カテゴリ 育種 いもち病 水田 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性品種 品種

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる