タイトル |
リポキシゲナーゼ完全欠失大豆豆乳の嗜好性、栄養性、機能性 |
担当機関 |
九州農業試験場 |
研究期間 |
1998~1998 |
研究担当者 |
須田郁夫
西場洋一
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発行年度 |
1998 |
要約 |
リポキシゲナーゼ完全欠失大豆の豆乳は、ビタミンE力価が高く、ラジカル消去能も強い。また本豆乳に残存している青臭み・苦渋味は、脱皮・脱胚軸処理とサイクロデキストリン添加によりさらに低減できる。九州農業試験場・作物開発部・流通利用研究室
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背景・ねらい |
リポキシゲナーゼ完全欠失大豆は新規加工用食品素材として期待されているが、その有用特性評価や加工利用技術が未完成なため、現場定着が遅れている。リポキシゲナーゼ完全欠失大豆の食品素材としての利用促進を図る目的で、冷菓デザート類の原料素材となり得る豆乳を試作し、その嗜好性、栄養性、機能性を評価する。
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成果の内容・特徴 |
- リポキシゲナーゼ完全欠失特性を導入した大豆(「いちひめ」、「九州127号」、「九州126号」、「九系239」)の豆乳は、その戻し交雑親(「スズユタカ」、「フクユタカ」、「タマホマレ」、「群馬青大豆」)の豆乳に比べて、ビタミンE力価が高く(図1A)、DPPH(1,1-ジフェニール-2-ピクリルヒドラジル)ラジカル消去能も強い(図1B)。またリポキシゲナーゼ完全欠失大豆豆乳は黄色みが強い傾向にあり(図1C)、SH基含量も高い(図1D)。
- リポキシゲナーゼ完全欠失大豆(「いちひめ」)の豆乳は、その戻し交雑親(「スズユタカ」)の豆乳に比べて青臭み・苦渋味は少ないが(表1)、苦渋味等がわずかに残存しているため、商品価値を高めるにはその低減が不可欠である。
- この苦渋味は、浸漬大豆を脱皮・脱胚軸処理し、得られた豆乳にβ-サイクロデキストリンを0.3%以上添加することにより大幅に改善できる(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- リポキシゲナーゼ完全欠失大豆豆乳は、嗜好性、栄養性、機能性に優れた加工食品を作るための素材として期待できる。
- リポキシゲナーゼ完全欠失大豆としては、九州農試・大豆育種研究室育成の「いちひめ」(東北南部~関東北部向け)、「九州127号」(四国・九州地域向け)、「九州126号」(近畿・中国地域向け)、「九系239」(青大豆)、九系261(小粒納豆用)等が利用できる。
- 豆乳にβ-サイクロデキストリンを添加してもビタミンE力価、ラジカル消去能は保持されている。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
育種
加工
機能性
くり
大豆
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