タイトル |
透湿性シートマルチによるスモモ「ソルダム」の高品質果実生産 |
担当機関 |
宮崎県総合農業試験場 |
研究期間 |
1999~2003 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
5月中旬から収穫期まで、透湿性シートを全面被覆することによって、土壌の乾燥が進み、毎年安定した品質の高糖度なスモモを生産することができる。また、透湿性シートマルチにより、熟期も約6日間促進される。宮崎県総合農業試験場・果樹特産部・落葉果樹科
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背景・ねらい |
南九州のスモモは、収穫期が6~7月となり、成熟期が梅雨期と重なるために、降水量の多い年には果実品質が低下することが多い。このため、年次による果実品質のばらつきが大きく、新産地の定着化を図る上で課題となっている。そこで、透湿性シートマルチを用い、土壌水分を制御することによって、果実品質の高位安定化を図る。
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成果の内容・特徴 |
- 5月中旬にほ場全面に透湿性シートをマルチすることによって、土壌は20日後にはpF2.5以上に乾燥し、この乾燥状態は収穫期まで継続する(図1)。
- 果実の糖度は、透湿性シートマルチを行うと15.4となるのに対し、無処理では13.6にとどまり、明らかな品質向上効果が認められる(表1)。
- 果実果汁のpHには、差異は認められない(表1)。
- 収穫盛期は、棚面気温が上昇するため、無処理より約6日間促進される(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 本成果は、黒ボク土壌での試験結果である。透湿性シートマルチの被覆時期は、ほ場条件で異なるので、果実成熟期にpF3.0前後となるように被覆時期を決定する。
- 穫後は、直ちにマルチを除去し、かん水する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
乾燥
すもも
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