タイトル |
イチジク雌品種の夏果に着生する雄ずいを利用した交配 |
担当機関 |
福岡県農業総合試験場 |
研究期間 |
1999~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
イチジクの雌品種であるサンペドロ型及び普通型品種には、夏果に雄ずいを着生するものがあり、その花粉は稔性があって、雌品種間の交配が可能である。
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背景・ねらい |
イチジクは雌性雌雄異株で単性花しか着生せず、交配を行うには雄花が着生するカプリ型品種を花粉親としなければならなかった。そのため、サンペドロ型及び普通型の優良な形質を持った雌品種同士を直接交配することはできなかった。しかし、平成9年に普通型品種「蓬莱柿」の一部の夏果で小果に雄ずいが着生しているものを発見した。そこで雄ずい着生の品種間差異、花粉の稔性、交配して得られた種子の発芽率を調査して、雌品種間の交配の可能性を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- サンペドロ型品種の「谷川」、「Difori Mavri」及び普通型品種の「アーテナ」、「バナーネ」、「蓬莱柿」の夏果で小果に雄ずいの着生するものがみられるが、調査したすべての品種で秋果には着生はない(表1、一部データ略)。
- 雄ずいの着生した小果は雌ずい先熟で、得られた花粉は稔性があり、発芽及び交配が可能である(図1、図2)。
- 「蓬莱柿」を花粉親として普通型品種「桝井ドーフィン」との交配により 178個の種子が得られ、発芽率は 36%で、その中より生存した20個体を圃場に定植した(表2一部データ略)。
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成果の活用面・留意点 |
- イチジクの新品種育成の材料として活用する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
いちじく
栽培技術
シカ
新品種育成
品種
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