タイトル |
中性リン酸緩衝液抽出法による暖地水田土壌の可給態ケイ酸評価法 |
担当機関 |
熊本県農業研究センター |
研究期間 |
1999~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1999 |
要約 |
水稲の茎葉中ケイ酸含有率と中性リン酸緩衝液によって抽出される土壌中ケイ酸含量の間には高い正の相関関係があるため、中性リン酸緩衝液を用いた抽出法は水田土壌の可給態ケイ酸の評価法として有効である。熊本県農業研究センター・農産園芸研究所・土壌肥料部
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背景・ねらい |
暖地水田土壌のケイ酸供給力を的確に評価し、これに基づくケイ酸質資材の適正施用法を確立するため、中性リン酸緩衝液抽出法の可給態ケイ酸評価法としての適応性を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 水稲茎葉中のケイ酸含有率は多湿黒ボク土>灰色低地土≧灰色台地土の順に低下するが、いずれの土壌でもケイ酸質資材の施用によって高くなる。(表1)
- 同一の土壌群および水稲品種では土性が細粒質の方が中粗粒質よりも茎葉中ケイ酸含有率は高い。(表1)
- リン酸緩衝液抽出法は20mMNaH2PO4と20mMNa2HPO4の等量混合液(pH6.9)を用いて土壌対溶液比=1:10、反応温度摂氏40度、反応時間5時間(時々振とう)の条件で抽出する。この方法によって同じ土壌から抽出されるケイ酸含量は従来用いられている酢酸緩衝液抽出法よりも低い。(表1)
- 成熟期において中性リン酸緩衝液抽出法で求めた土壌中ケイ酸含量と茎葉中ケイ酸含有率との関係は酢酸緩衝液抽出法よりも高い正の相関関係があるため、リン酸緩衝液抽出法は水田土壌の可給態ケイ酸評価法として有効である。(図1)
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成果の活用面・留意点 |
- 水稲品種ヒノヒカリ、コシヒカリおよび森のくまさんが栽培されている暖地水田土壌が対象である。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
肥料
水田
水稲
土壌管理技術
評価法
品種
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