茎葉利用のためのカンショ葉の栄養成分およびポリフェノール含量

• 担当機関: 九州農業試験場
• 研究期間: 1999～1999
• 発行年度: 1999
• 要約: 茎葉利用のためのカンショ葉はビタミン、ミネラルを豊富に含んでおり、機能性食品素材としての利用が可能である。抗酸化能など各種機能性が明らかにされているポリフェノール含量も他の野菜類に比べて高い。九州農業試験場・畑地利用部・畑作物変換利用研究室・甘しょ育種研究室・作業システム研究室
• 背景・ねらい: 南九州地域の基幹作物であるカンショは、塊根については粉末、ジュース化等による新用途開発が精力的に進められている。しかし、葉の新用途開発に関する研究はほとんど実施されていない。カンショ葉の機能性食品素材としての利用可能性を明らかにするために、ビタミン、ミネラル、食物繊維およびポリフェノール類の内カフェ酸およびクロロゲン酸含量について分析する。

成果の内容・特徴

1. シモン1号、九系58、K66Mu72-2の葉はミネラル、ビタミン、食物繊維含量が高く、特に、カルシウムおよび総カロテン含量は優れている（表1、表2）。
2. 生体においてカルシウムの吸収を阻害するシュウ酸含量は低い（表3）。
3. 抗酸化能などの機能性が明らかになっているポリフェノールの内、カフェ酸（CA）及びクロロゲン酸（ChA）含量は一般野菜より高い（表4）。

成果の活用面・留意点

1. カンショ葉は機能性食品素材として有望である。
2. カンショ葉のビタミン、ミネラル、ポリフェノール含量は収穫時期により変化するので留意する。
3. これ以外の品種の栄養成分や機能性成分などについては、品種毎に測定する必要がある。

• カテゴリ: 育種 かんしょ 機能性 機能性成分 機能性食品 品種