コンバイン収穫体系における高品質種子生産のための刈取り時期

タイトル コンバイン収穫体系における高品質種子生産のための刈取り時期
担当機関 熊本県農業研究センター農産園芸研究所作物部矢部試験地
研究期間 2000~2000
研究担当者 田中光一
中山雅晴
春口真一
発行年度 2000
要約 種子生産におけるコンバイン収穫体系では、掛け干し体系に比べてやや遅めの籾黄化率85%以上での刈取り開始が望ましい。また、種子の発芽率は成熟期以降の収穫で安定して高く、外観品質も含めて刈遅れによる影響は認められない。熊本県農業研究センター農産園芸研究所作物部矢部試験地
背景・ねらい 熊本県の矢部・清和地域は県内有数の採種地帯で、極早生種のコシヒカリから中生種のヒノヒカリまで生産を行っている。従来は、バインダーで刈取り、掛け干しした後ハーベスタで脱穀する作業体系が一般的であったが、平成9年度から種子センターが稼働し、刈取りには種子用コンバインが導入された。そこで、コンバイン収穫体系における高品質種子生産並びに共同乾燥・調製施設の効率的運用のため、主要な数品種の刈取り時期と種子品質との関係について検討する。
成果の内容・特徴
  1. 同時期の刈取りで比較した場合、コンバイン収穫体系では、掛け干し体系に比べて種子の発芽率が低下する傾向がある(図1)。
  2. 最も早い収穫となる「コシヒカリ」のコンバインによる刈取り開始時期は、掛け干しの場合よりやや遅い長稈3穂の籾黄化率85%(成熟期前5~6日)以降が望ましく、それ以前の収穫では発芽率が低下する(図2)。
  3. 乾燥・調製施設の運営上、刈遅れとなりやすい「あきげしき」「ヒノヒカリ」「森のくまさん」の発芽率は成熟期以降の収穫で高く安定し、成熟期後24~26日(出穂後70~80日)の刈取りでも発芽率及び籾外観品質に影響は認められない(図3、表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 中山間地域採種ほにおける種子生産技術指導資料とする。
  2. 調製用の篩目は2.2mm以上を用いることが必要で、2.1mmでは玄米及び未熟籾の混入等により検査で不合格になる場合がある(表1)。
  3. 本稿は、標高460mの矢部試験地における、コシヒカリ以外では倒伏のない条件での試験データに基づくものである。
  4. 成熟期以降も高温となりやすい平坦地域での刈遅れについては検討が必要である。また、刈遅れを推奨するものではない。
  5. 刈取り時期以外は、各県の採種技術資料を遵守する。
図表1 221377-1.jpg
図表2 221377-2.jpg
図表3 221377-3.jpg
図表4 221377-4.jpg
カテゴリ 乾燥 中山間地域 品種

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