タイトル |
塩化ベンザルコニウム溶液処理によるソリダゴの鮮度保持 |
担当機関 |
鹿児島県農産物加工研究指導センター |
研究期間 |
2000~2000 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
ソリダゴの切り花の切り口を100ppm塩化ベンザルコニウム溶液(10%塩化ベンザルコニウム液の1000倍)で3時間以上12時間以内浸漬することで、輸送時間が96時間になっても,その後は優れた水揚げ効果を示す。鹿児島県農産物加工研究指導センター
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背景・ねらい |
キク科の花きソリダゴの生産農家が増加しつつあるが、切り花は輸送期間が長くなると市場到着後の水揚げが悪くなり日持ちが悪い欠点がある。このため、生産現場では切り口に吸水用のパックを使用するなどの対策を講じている。そこで、省力、低コストで輸送後の水揚げを向上させる前処理技術を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- 塩化ベンザルコニウム溶液で切り口を浸漬する前処理を行うことで、水切りなしでも切り花の水揚げが良好になり葉のしおれを抑制する。また、塩化ベンザルコニウムによる前処理により、輸送温度摂氏5度における輸送シミュレーションにおいて,輸送時間が96時間であっても、その後も十分な水揚げ効果が得られる(図1、図2、表1)。
- 処理濃度は100ppm程度(10%塩化ベンザルコニウム液の1000倍)、処理時間は3時間以上12時間以内が好ましい(データ省略)。
- 塩化ベンザルコニウム溶液は殺菌効果が高く、前処理水の菌の増殖を抑える(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 塩化ベンザルコニウム溶液の処理濃度が高濃度(500ppm以上)になると、処理後に花弁や葉の傷に黒ずみがでる場合があるので、前処理濃度は100ppm程度とする。
- ソリダゴは処理液接触部分の茎の褐変が生じやすいので、前処理は切り口が浸漬できる最小限の量で行う。
- 作業中に皮膚に付着した場合は、水洗する。
- この前処理法はキクにも適用できる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
加工
きく
ソリダゴ
低コスト
輸送
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