タイトル |
機能性成分オーラプテンに富む食品素材「甘夏ミカン果皮ペースト」 |
担当機関 |
熊本県食品加工研究所 |
研究期間 |
1999~2001 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2001 |
要約 |
甘夏ミカン果皮をペースト化して、機能性成分オーラプテンに富む新規な食品素材「甘夏ミカン果皮ペースト」を開発した。このペーストは、柑橘フレーバーを有し苦味が少ない一次食材として、菓子や、調味料等いろいろな食品に利用できる。
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背景・ねらい |
甘夏ミカンには、クマリン類の一種であり発ガン抑制作用を有するオーラプテンが多量に含まれている。しかし、オーラプテンは苦味が多い果皮に含まれるので、これを食材化するためには苦味成分の低減・除去等が必要となる。そこで、甘夏ミカン果皮中のオーラプテンを保持しつつ苦味成分を低減・除去できる加工技術を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 熊本県産中晩柑類の果皮に含まれるオーラプテン含量を調査したところ、オーラプテンはデコポン、清見、ポンカンには含まれていないが、パール柑には0.22mg(凍結乾燥果皮1g当り。以下同じ。)、晩白柚には0.08mg含まれている。そして、甘夏ミカンには1.16mgと最も多く含まれている(図1)。
- 甘夏ミカン果皮中のオーラプテンは、甘夏ミカン果皮を沸騰水中で60分間水煮しても溶出や分解などで減少せず、果皮中に残存する。そして、水煮中に水溶性物質が溶出し濃縮されるため、甘夏ミカン果皮中のオーラプテン含量は、水煮前に比べて水煮後の方が増加する(図2)。
- 甘夏ミカン果皮を水煮してペースト化することで、オーラプテンを原料と同程度含みながら、苦味成分であるナリンギンを原料の1割程度に、リモニンを半分以下に低減できる(表1)。
- この甘夏果皮ペーストは、柑橘フレーバーで機能性に富むオーラプテンを有し苦味成分の少ない一次食材として、菓子や調味料等いろいろな食品に利用できる(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
県内甘夏ミカン搾汁工場の搾汁残渣の有効利用法として活用できる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
加工
乾燥
機能性
機能性成分
なつみかん
ぶんたん
ぽんかん
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