タイトル | 無側枝性キク「岩の白扇」における無側枝性の成立ステージ |
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担当機関 | (独)農業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター |
研究期間 | 1999~2002 |
研究担当者 |
岡本章秀 須藤憲一 |
発行年度 | 2001 |
要約 | 腋芽がない葉腋は、腋生分裂組織が高温に遭遇し、葉原基の分化が停止するために生じる。このため、高温遭遇時に分化した葉腋とともに高温遭遇前に分化していた数節の葉腋も腋芽ができない。 |
キーワード | 無側枝性、キク、栽培 |
背景・ねらい | 摘芽・摘蕾の省力化から無側枝性キクの栽培が増加しているが、無側枝性の発現は栽培中の温度環境の影響を受けるため不安定な時期もある。そこで、無側枝性の成立要因を明らかにするために、高温度環境が腋芽とならない葉腋の形成に及ぼす作用時期と、葉腋の形態的な観察を行う。 |
成果の内容・特徴 | 1. 腋芽がない葉腋は、腋芽形成能をもつ葉腋が高温に遭遇することにより後生的に生じる。高温遭遇前に分化していた葉腋についても、数節が腋芽を形成しなくなる(図1)。 2. 腋芽がない葉腋では、側部分裂組織と厚角組織の発達がみられ(図2)、腋芽にある生長点や周辺分裂組織はない(図3)。 3. 腋芽がない葉腋は、形態的に主軸の頂端分裂組織から腋生分裂組織が分化後、腋芽の葉原基が分化する前の段階で停止した状態にある。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 高温に感受して無側枝性を発現する腋生分裂組織のステージを明確にしたことにより、無側枝性キクの無側枝性の発現を最大にする栽培管理、増殖を安定化するための技術開発が進む。 2. 腋芽が形成されない節数は、葉の分化速度、温度、高温に遭遇した時間により変化する。 |
図表1 | ![]() |
カテゴリ | きく 栽培技術 省力化 |