タイトル | メロンつる割病菌レース1の病原性の分化と有効な抵抗性品種 |
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担当機関 | (独)農業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター |
研究期間 | 1999~2001 |
研究担当者 |
中島 隆 藤田佳克 並木史郎 |
発行年度 | 2001 |
要約 | 茨城県で発生したメロンつる割病菌レース1の菌株は、滋賀県産のレース1菌株よりも宿主範囲が広く、マクワウリ品種にも病原性を示す。メロン品種「FR-2」、「園研台木3号」、「メロンパートナー」および「プリンスPF19号」は、レース1のどの菌株にも抵抗性である。 |
背景・ねらい | メロンつる割病菌レース1は1994年に滋賀県で日本における初発生が確認され、その後、2000年には茨城県でも発生し、問題化している。本病原菌のレース0およびレース2には判別品種以外に対する病原性分化の存在が報告されているが、レース1に対するメロンの抵抗性品種の数は少なく、新たな病原性の分化が明らかになればメロンの生産現場では緊急な対応が必要となる。 そこで、従来、レース1に有効とされていたメロン、マクワウリおよびシロウリ品種に対する日本産メロンつる割病菌レース1菌株の病原性を調査し、レース1の病原性分化の実態を解明する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 滋賀県で発生したメロンつる割病菌レース1の6菌株は表1に示した判別品種以外のメロンおよびマクワウリ品種に対して全く病原性を示さないのに対し、茨城県産のレース1菌株の病原性は異なり、少なくとも3種類に分化している(表1)。 2. 滋賀県産レース1菌株に抵抗性であるメロン品種のうち、「園研台木4号」、「サンバレー」、「バーデー」および「マルセイユ」は茨城県産レース1菌株のいずれかの菌株に罹病性であるが、これらを除く、「FR-2」、「園研台木3号」、「メロンパートナー」、「プリンスPF19号」はどの菌株にも抵抗性であり、レース1の発生地域での被害回避に利用できる(表1)。 3. マクワウリ品種では「ニューメロン」以外の供試品種は茨城県産レース1菌株のいずれかに罹病性である(表1)。 4. メロン品種「アムス」と「大井」、マクワウリ品種「黄金九号」は従来の菌株を用いた場合はRisserの判別品種と反応が一致するが、茨城産レース1菌株では異なる(表1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. メロン栽培地域における抵抗性品種(台木)の効率的選択に役立つ。 2. メロンつる割病菌のレースおよびレース内における病原性の分化に関する実態調査を継続して行う必要がある。 |
図表1 | |
カテゴリ | しろうり 台木 抵抗性 抵抗性品種 品種 まくわうり メロン |