大豆の浅耕一工程播種における苗立ち確保のための土壌含水比と降雨量

タイトル 大豆の浅耕一工程播種における苗立ち確保のための土壌含水比と降雨量
担当機関 福岡農総試
研究期間 1999~2002
研究担当者 福島裕助
内川修
発行年度 2002
要約 砂壌土の水田転換畑において、麦収穫後のうねを利用した大豆の浅耕一工程播種を実施する場合、苗立ち確保のための播種限界土壌含水比は33%である。また、播種限界降雨量は、前日で60mm/日程度、前々日で90mm/日程度と推定される。
キーワード 大豆、浅耕、土壌含水比、砂壌土、降雨量
背景・ねらい 適期播種が可能で湿害の回避を図るための技術として、麦収穫後のうねを浅く耕うんしながら同時に大豆種子を播種する浅耕一工程播種技術を開発した(福岡県:2001年成果情報)。大豆播種作業の限界降雨量は前日15mm、前々日30mm(農林水産省農蚕園芸局資料:1990)とされているものの、これは播種前の耕起作業を前提とした指標値であり、浅耕一工程播種における出芽苗立ちの安定化からみた播種限界土壌含水比や降雨量の具体的な数値は明らかとなっていない。
そこで、麦収穫後のうねを利用した大豆の浅耕一工程播種における苗立ち確保のための播種限界土壌含水比と降雨量を明らかにする。
成果の内容・特徴 1.
砂壌土の水田転換畑において、麦収穫後のうねを利用した浅耕一工程播種を実施する場合、播種時の土壌含水比と苗立ち歩合との関係は二次曲線で表され、80%以上の高い苗立ち歩合が確保できる限界土壌含水比は33%で、標準耕の30%と比較して高い(図1)。
2.
前日および前々日の降雨量と土壌含水比の関係から、土壌含水比33%に対応する降雨量は、前日で60mm/日程度、前々日で90mm/日程度と推定される(図2)。
成果の活用面・留意点 1.
砂壌土の水田転換畑において、麦収穫後のうねを利用した浅耕一工程播種を実施する場合の技術指導資料として活用できる。
2.
推定した播種限界降雨量は、前日または前々日に降雨があり、当日の午後から播種作業が可能となることを想定した数値で、麦収穫後から播種まで耕起しないことを前提としている。
3.
土壌含水比33%に対応する砂壌土(最大容水量約50%)の土壌pF値は1.0である。
図表1 222097-1.gif
図表2 222097-2.gif
カテゴリ 湿害 水田 大豆 播種

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