タイトル |
肥効調節型肥料を利用した小麦の省力、品質向上のための追肥法 |
担当機関 |
福岡農総試 |
研究期間 |
2004~2005 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2006 |
要約 |
リニア溶出型の肥効調節型肥料を追肥に施用すると、慣行と同等の収量、品質が得られ、2追を省略することができる。シグモイド溶出型の肥効調節型肥料を追肥に施用すると2追と穂揃期追肥を省略でき、原麦のタンパク質含有率が増加する。
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キーワード |
コムギ、タンパク質含有率、容積重、肥効調節型肥料
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背景・ねらい |
平成17年産小麦から品質分析値に基づいた新しいランク格付けが導入され、小麦の品質向上が強く求められている。穂揃期追肥はタンパク質含有率や容積重向上に有効であるが、労力を要することから省力的な施肥方法が求められている。そこで、肥効調節型肥料を利用した省力追肥法と施肥による品質向上効果について検討する。
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成果の内容・特徴 |
- リニア溶出型肥料を窒素成分の40~60%含む肥効調節型肥料を、1追時期に慣行追肥2回分の窒素量をまとめて施用すると、慣行と同等の収量が得られ、2追を省略することができる。容積重と原麦タンパク質含有率はやや増加する(表1、表2)。
- リニア溶出型肥料に加えてシグモイド溶出型肥料を窒素成分の20%程度含む肥効調節型肥料を、1追時期に慣行追肥2回分と穂揃期追肥の合計窒素量をまとめて施用すると、穂揃期追肥を施用した場合と同等の効果が得られ、2追と穂揃期追肥を省略することができる。この場合、原麦タンパク質含有率は約1%増加する(表2、表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 小麦の追肥労力削減、原麦タンパク質含有率および容積重増加を図ることができる。タンパク質含有率を増加させるためにはシグモイド溶出型肥料を含む肥効調節型肥料を施用する。
- 基肥は慣行と同様に施用し、肥効調節型肥料を1追時期に施用した後は、土入れを行い覆土する。
- 各肥料の成分と速効性、緩効性窒素比率は以下の通りである。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
肥料
小麦
施肥
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