タイトル |
沖縄地域における暖地型牧草給与による乳生産 |
担当機関 |
沖縄県畜産試験場 |
研究期間 |
1999~2003 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2003 |
要約 |
輸入粗飼料に依存している沖縄県内の酪農経営において暖地型自給粗飼料でイネ科のギニアグラスまたはマメ科のファジービーンを代替えすることにより乳量、乳成分が維持できる。
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キーワード |
乳用牛、暖地型自給粗飼料、ギニアグラス、ファジービーン
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背景・ねらい |
我が国の畜産は、自給飼料を基盤とした物質循環型の振興が今後必要となる。しかしながら沖縄県の酪農経営のほとんどは輸入飼料に依存している。そこで、沖縄県内で栽培可能な暖地型イネ科のギニアグラスおよびマメ科牧草のファジービーン(Pb)を購入粗飼料のエン麦乾草、アルファルファ(AL)乾草と比較し、日量30kgを上回る泌乳牛での暖地型自給飼料代替えの可能性を検討する。
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成果の内容・特徴 |
イネ科牧草試験:ホルスタイン種10頭を用い、クロスオーバー法により供試混合飼料中の25.5%(乾物中)をギニアグラスまたはエン麦乾草を給与し比較する(栄養成分は表1)。
- ギニアグラス給与の乳牛は、乾物摂取量、ボディコンディションが低下する(表2)。
- 乳生産量および乳成分に有意な差は認められない(表2)。マメ科牧草試験:代替えの可能性と非分解性タンパク質の検討のためサイレージ開封前に摂氏80度3日間加熱し、ホルスタイン種6頭を用い、ラテン方挌法によりPbサイレージ、加熱PbサイレージおよびAL乾草を供試混合飼料中の14.0%(乾物中)を給与し比較する(栄養成分は表3)。
- Pbサイレージを加熱することにより、第一胃非分解性タンパク質は向上するもののそれに対応した下部消化管利用タンパク質の向上は認められない(表3)。また、乾物、粗タンパク質およびTDN摂取量に有意な差は認められない(表4)。
- 加熱Pbサイレージ給与により乳脂率、Pbサイレージ給与により脂肪補正乳量が、AL乾草給与より優れたが、有意な差ではなかった。乳生産量および乳成分に有意な差は認められない(表4)。
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成果の活用面・留意点 |
- ギニアグラスを給与する場合は、栄養成分の検討が必要である。
- ギニアグラスは出穂期、Pbは開花始期のを用いた。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
アルファルファ
えん麦
経営管理
乳牛
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