タイトル |
有色ジャガイモの機能性を活かした酒の製造法 |
担当機関 |
長崎総農林試 |
研究期間 |
2001~2002 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2003 |
要約 |
有色ジャガイモを用いると抗酸化活性(DPPHラジカル消去活性)を有するピンクまたはオレンジ系の色の醸造酒を製造できる。その際、もろみのpHが低下した後にジャガイモを添加すると、製品のアントシアニン量が多くなり、着色度が増す。
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キーワード |
ジャガイモ、醸造酒、抗酸化活性、アントシアニン
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背景・ねらい |
長崎県は全国第2位のジャガイモの産地であり、総合農林試験場愛野馬鈴薯支場では肉色が紫や赤色のカラフルなジャガイモを育成している。これらの色は、ポリフェノールの一種であり抗酸化能を持つアントシアニンに因るものである。この有色ジャガイモの色および機能性を活かした醸造酒を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 従来の清酒製造原料のうち、蒸米の50%(重量比)を蒸した有色ジャガイモに置換することによりアルコール度11.3%の醸造酒を製造できる(表1)。
- もろみのpHが低下した後に蒸したジャガイモを添加することにより、アントシアニン量および製品の着色度を高めることができる。また製品はDPPHラジカル消去活性(抗酸化活性の指標)を有する(表2)。
- 肉色が紫色の「長系114号」を用いるとピンク系の色、赤色の「長系115号」を用いるとオレンジ系の色の製品が得られる(図1)。
- 試飲アンケートの結果、色および香りについて評価が高く、「好き」あるいは「どちらかというと好き」という回答が全体の40%以上を占める(図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 生の製品は退色するため、火入れを行う。また火入れした製品でも、光により退色および風味の劣化が生じるため、遮光して保存する。
- 製造には雑酒の製造免許を取得する必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
機能性
ばれいしょ
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