タイトル |
色落ち海苔の給与により卵黄色が濃く、βーカロテンに富む鶏卵が生産できる |
担当機関 |
佐賀県畜産試験場 |
研究期間 |
2003~2004 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2004 |
要約 |
色落ち海苔は色素カロテノイドの一種であるβーカロテンを豊富に含み、産卵後期に市販成鶏用飼料に色落ち海苔を2%添加給与すると、産卵成績や収益指数に影響を及ぼすことなく、卵黄のβーカロテン含量を高め、卵黄色を濃くする。
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キーワード |
採卵鶏、色落ち海苔、βーカロテン、卵黄色
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背景・ねらい |
採卵鶏経営の維持・発展を図るためには、消費者ニーズに対応した特色のある鶏卵の生産を行う必要がある。そこで、県内海苔の生産過程で産出される「色落ち海苔」に着目し、色落ち海苔が豊富に含む色素カロテノイドの一種であるβーカロテンを鶏卵中に移行させることで、βーカロテンのもつ機能性を有するとともに、卵黄色の濃い高付加価値鶏卵の生産を図るために、県内で多く飼養されている白玉鶏5銘柄についてその添加効果について検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 産卵後期(72~76週齢)に色落ち海苔を2%添加すると、供試鶏5銘柄すべてにおいて卵黄中のβーカロテン含量が増加し、ロッシュ・カラーファンナンバーによる比較においてもニーナを除く銘柄では卵黄色が濃くなる傾向があり、ジュリアについては有意差が認められる。(図1、図2)
- 産卵後期(72~76週齢)における産卵成績では各項目について有意差は認められないもののヘンデー産卵率については、ジュリアを除く4銘柄で色落ち海苔2%区が高い傾向を示し、飼料要求率については全銘柄で色落ち海苔2%区が優れる傾向がみられる。(表1)
- 収益指数については全銘柄で有意差は認められないものの、ジュリアを除く4銘柄で色落ち海苔2%区が優れる傾向がみられる。(表2)
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成果の活用面・留意点 |
- 高付加価値鶏卵の生産を図る場合の基礎資料として活用できる。
- 色落ち海苔を飼料に混合する場合には5.0mm以下の粉砕片となるように粉砕する必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
カラー
機能性
経営管理
高付加価値
鶏
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