| タイトル |
流域の草地開発の進んだ釧路湿原周辺河川における汚濁物質の流出特性 |
| 担当機関 |
北海道農業試験場 |
| 研究期間 |
1992~1994 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1994 |
| 要約 |
釧路湿原周辺河川の水質の特徴は、渇水時には窒素と懸濁物質の濃度は低く、降雨流出時には比流量が増すにつれていずれも高くなるが、懸濁物質の増加割合は窒素よりはるかに大きい。
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| キーワード |
釧路湿原、河川、水質、窒素、懸濁物質
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| 背景・ねらい |
最近の釧路湿原の植生調査によると、湿原に流入する河川の流入口より下流で植生の変化が認められ、その原因として河川を通じて流入する土砂、窒素、リン等の汚濁物質の影響が推定されている。そこで、河川を通じ流入する汚濁物質の特性を知るため、周辺河川のうち流域の草地開発が最も進んでいる久著呂川をモデルとし、その中流(上中流の流域面積98km2)の光橋で2年1ヵ月間にわたり、原則一週間に一回、降雨流出時は更に頻度を多くし、採水した。河川水の水質はイオンクロマトグラフ等で分析した。
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| 成果の内容・特徴 |
- 河川水の硝酸態窒素濃度は全窒素濃度の4割以下を占める。渇水時、平水時及び降雨流出時を各々比流量0~0.05、0.05~0.10及び0.10~m3/秒・km2流域面積とすると、全窒素濃度は渇水時及び平水時には低く保たれ、降雨流出時には増加する(表1)。全体として全窒素濃度は流量が増えるに従い増加する。(r=0.72、n=256、1%レベルで有意)。渇水時及び降雨流出時は調査時の各々62及び6%を占めるが、調査時の流下全窒素量の14%が渇水時に、50%が降雨流出時に流下する(表1)。全リンも、全窒素とほぼ同様の傾向を示す。
- 懸濁物質濃度は渇水時には低い値を示すが、流量が増すにつれ、急速に増加する(r=0.78、n=256、1%レベルで有意)。懸濁物質の75%は降雨流出時に流下する(表1)。
- 平水時の階層の日平均流下量を1としたときの他の階層の濃度の相対値を全窒素と懸濁物質で比較すると、比流量が増えるに従い両者とも増加するが、懸濁物質の増加割合は全窒素よりもはるかに大きい(図1)。
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| 成果の活用面・留意点 |
- 本情報は釧路湿原保全のための周辺の農用地及び河川管理を検討する際の参考になる。
- 本情報は釧路湿原周辺と類似した環境の河川に適用可能と考えられる。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| 図表4 |
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| カテゴリ |
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