13. リポキシゲナーゼ完全欠失大豆豆乳の嗜好性,栄養性,機能

タイトル 13. リポキシゲナーゼ完全欠失大豆豆乳の嗜好性,栄養性,機能
担当機関 九州農業試験場
研究期間 1998~1998
研究担当者 須田郁夫
西場洋一
発行年度 1998
要約  リポキシゲナーゼ完全欠失大豆の豆乳は、ビタミンE力価が高く、ラジカル消去能も強い。また本豆乳に残存している青臭み・苦渋味は、脱皮・脱胚軸処理とサイクロデキストリン添加によりさらに低減できる。
背景・ねらい
 リポキシゲナーゼ完全欠失大豆は新規加工用食品素材として期待されているが、その有用特性評価や加工利用技術が未完成なため、現場定着が遅れている。リポキシゲナーゼ完全欠失大豆の食品素材としての利用促進を図る目的で、冷菓デザート類の原料素材となり得る豆乳を試作し、その嗜好性、栄養性、機能性を評価する。
成果の内容・特徴
  1. リポキシゲナーゼ完全欠失特性を導入した大豆(いちひめ、九州127号、九州126号、九系239)の豆乳は、その戻し交雑親(スズユタカ、フクユタカ、タマホマレ、群馬青大豆)の豆乳に比べて、ビタミンE力価が高く(図1A)、DPPH(1,1-ジフェニール-2-ピクリルヒドラジル)ラジカル消去能も強い(図1B)。またリポキシゲナーゼ完全欠失大豆豆乳は黄色みが強い傾向にあり(図1C)、SH基含量も高い(図1D)。
  2. リポキシゲナーゼ完全欠失大豆(いちひめ)の豆乳は、その戻し交雑親(スズユタカ)の豆乳に比べて青臭み・苦渋味は少ないが(表1)、苦渋味等がわずかに残存しているため、商品価値を高めるにはその低減が不可欠である。
  3. この苦渋味は、浸漬大豆を脱皮・脱胚軸処理し、得られた豆乳にβ-サイクロデキストリンを0.3%以上添加することにより大幅に改善できる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. リポキシゲナーゼ完全欠失大豆豆乳は、嗜好性、栄養性、機能性に優れた加工食品を作るための素材として期待できる。
  2. 豆乳にβ-サイクロデキストリンを添加してもビタミンE力価、ラジカル消去能は保持されている。

図表1 224507-1.gif
図表2 224507-2.gif
図表3 224507-3.gif
カテゴリ 加工 機能性 くり 大豆

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