| タイトル |
水収支法で推定した重粘土草地の下層土から根圏土層への水分供給量 |
| 担当機関 |
北海道立天北農業試験場 |
| 研究期間 |
1995~1995 |
| 研究担当者 |
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| 発行年度 |
1995 |
| 要約 |
重粘土に立地する草地では、0~60cmの根圏土層における有効水分が減少すると下層土(根圏以下の土層)から根圏土層へ水分が供給される。その量は褐色森林土で1日あたり0.9mm、灰色台地土で0.4mmと推定される。また、灰色台地土における地下停滞水は根圏土層への水分供給源として重要である。
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| 背景・ねらい |
北海道北部に広がる重粘土地帯の草地は、土壌の保水性が小さい上に夏期間の降水量が300mm程度と少ないため、水不足の影響を受けやすい。 牧草に対する水分供給には根圏土層の有効水分が重要であるが、根圏土層と下層土間の水移動については十分検討されていない。そこで、同地方の代表的な重粘土である褐色森林土と灰色台地土に立地するオ-チャ-ドグラス草地において、両土壌の水分環境を検討し、特に根圏土層への水分供給に対する下層土の意義を明らかにする。
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| 成果の内容・特徴 |
1993年に、褐色森林土(宗谷管内浜頓別町)および灰色台地土(網走管内紋別市)のオ-チャ-ドグラス草地において、降水量(R)、根圏土層(0~60cm)の土壌水分変化量(ΔS、テンシオメ-タ法と採土法の併用による)、蒸発散量(ET、熱収支法による)を実測し、根圏土層への流出入水量(D)を水収支式:R+ET+ΔS+D=0から算出した。
- 褐色森林土:根圏土層の有効水分量(pF1.5~4.2領域に存在する水分量)は、降雨の少ない7月中旬~8月上旬には35mm前後と少なく、これは総有効水分量(pF1.5~4.2領域に存在可能な水分量)の40%程度である(図1-a)。この時期には下層土から根圏土層へ水分が供給され、Dの平均流入速度は0.9mmd-1で、同期間のETの55%に相当する。
- 降水量の多い7月上旬まではおもに根圏土層から下層土へ水が流出し、8月中旬以降は流入と流出を繰り返す。このようなDの動向は下層土のpFの推移とほぼ一致する(図1-a)。
- 灰色台地土:根圏土層の有効水分量は、5月中旬~6月中旬、7月上旬~8月上旬および9月には20~30mm程度と少なく、これは総有効水分量の20~35%ほどである。この期間のDはおもに下層土からの流入である(図1-b)。
- 根圏土層へ水が流入した7月上旬~8月上旬には、水の流入にともなって地下停滞水位が低下する(図2-b)。したがって、この期間のDはおもに地下停滞水から供給されたと考えられ、Dの平均流入速度は0.4mmd-1で、同期間のETの20%に相当する。
- 他の期間には流出入水量と停滞水位の間に一定の関係が認められない(図2-a,c)。この原因として、降雨の地表面流去によるDの過大評価や、Dの流入にともなう水位低下の時間的遅れなどが推察される。
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| 成果の活用面・留意点 |
- 少雨期間の牧草に対する土壌、特に下層土の水分供給能の評価に利用できる。
- 降水量の少ない重粘土地帯に適用する。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| カテゴリ |
肥料
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