東北地域で注意を要する草地飼料畑の強害雑草

タイトル 東北地域で注意を要する草地飼料畑の強害雑草
担当機関 東北農業試験場
研究期間 1993~1996
研究担当者 伊藤一幸
橘 雅明
的場和弘
田村良文
内野 彰
伏見昭秀
発行年度 1996
要約 東北地域で帰化植物を中心とする草地・飼料畑の雑草として報告された草種は、23科85種・2類にのぼる。この中から現在大きな被害を及ぼしている草種と、今後被害が拡大する可能性のある草種を選定し、これを危険度等により4つに分類する。
背景・ねらい 背景・ねらい
成果の内容・特徴
  1. 草地・飼料畑を中心に耕地(湛水水田を除く)に発生している雑草の種類と被害状況について、東北地域の全農業改良普及センターの協力で平成5年と8年に実施したアンケート調査および担当研究室の調査において、23科85種と2類 (表1脚注)の雑草が報告され、このうち20科75種と2類を帰化植物が占めている。
  2. 発生と被害の状況等から、報告のあった草種を①から⑤にわけ (表1)、さらに①~④の15種と2類の草種を要警戒雑草とし、対策を立てる際は以下の点に注意する。
  3. 東北全域において侵入の可能性があり、圃場に侵入した場合、速やかに拡大して大きな被害を及ぼす危険性がある。
  4. 東北全域で繁殖が可能であるが、侵入してくる可能性は①よりは少ない。ただし、一旦侵入、定着すると生育、繁殖力は①と同等かそれ以上で、防除が非常に困難なため被害も大きくなる。
  5. 侵入・発生の可能性は高いが、薬剤等で抑制は比較的可能である。しかし、侵入した所においては条件によっては大発生し、大きな被害を及ぼす危険性がある。
  6. 全域への侵入・蔓延が急に起こる可能性は低いが、侵入すると被害を生ずる。
  7. 2)の分類例として、イチビは73%の普及センターで発生があり(図1)、この10年間に急増してきたもので(図2)、各地域での動向も「増加」が「平衡」を上回っている(図3)ことから、最も警戒を必要とする雑草として①とした。
成果の活用面・留意点
  1. 新たな雑草害の拡大を防止し、効果的な雑草管理を行うために、重点的に監視、防除を行う草種の選定、および指導の際の情報として活用できる。
  2. 選定した草種のうち下線付き草種については、特別研究「強害雑草」の対象草種となっており、それらの試験成績および草種の特性等についての情報が担当場所・研究室(草地、雑草関係の研究室のある農水省試験研究機関)のインターネットホームページに掲載される予定であり、これも参考とする。
  3. 適切な対策を行うため、図鑑等(例:「写真で見る外来雑草」畜産技術協会1994年刊)を利用し、草種の同定を正確に行う。
図表1 224792-1.jpg
図表2 224792-2.jpg
図表3 224792-3.jpg
カテゴリ 病害虫 雑草 水田 繁殖性改善 防除 薬剤

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