| タイトル |
地理情報システムを用いた家畜糞尿の輸送・分配計画手法 |
| 担当機関 |
草地試験場 |
| 研究期間 |
1995~1997 |
| 研究担当者 |
山本由紀代
須山哲男
佐々木寛幸
小路敦
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| 発行年度 |
1997 |
| 要約 |
統計資料から試算した栃木県内の家畜糞尿の分布格差を解消し、地域内での耕地還元利用を図るため、地理情報システムのネットワーク解析機能を用いて、市町村間の近接性を評価し、効率的な輸送・分配計画を立案する手法を示した。
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| 背景・ねらい |
家畜糞尿処理は現在の畜産業にとって、早急に解決すべき重要課題の一つであるが、有機質肥料として耕種農業での利用価値も高く、地域内での流通促進によって、有効活用が期待できる。そこで、栃木県内の家畜の飼養頭羽数と農耕地面積から家畜糞尿の耕地還元許容量を試算し、地理情報システム(GIS)を用いた、市町村間における分布格差を解消する効率的な輸送・分配計画の立案手法を提案する。
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| 成果の内容・特徴 |
- 統計資料(1970/1980/1990年世界農林業センサス)に記載された家畜飼養頭羽数および全経営耕地面積に、家畜排泄物中の窒素排泄量原単位(築城ら1994)および糞尿窒素の施用基準(草地試1983)を乗じて、栃木県の窒素収支を試算した(表1)。
- 1990年の試算では、全経営耕地への還元を行っても、栃木県全体で781.9トンの超過となるが、市町村間での格差が大きく、30市町村では、他の市町村から余剰糞尿を受け入れる余裕が認められる(図1)。
- ②の結果に基づき、市町村間での分布格差を解消する輸送・分配計画を作成するため、GISを用いて、各市町村の代表点(傾斜加重付きの重心)から既存の道路網を利用する場合の経路距離図を作成した。
- 大量に超過する市町村に遠距離の輸送が課せられる問題を解決するため、300トン以上の超過市町村の処理を優先する分配計画として、次の2段階による分配を試みた。まず、超過量が300トン以上の市町村について、分配の計画対象量が多い市町村から順に、GISを用いて最短経路にある受け入れ市町村を探索し、受け入れ可能量を分配する。これら超過市町村の計画対象量が300トン未満になった段階で、残る全ての超過市町村を含めて、同様の経路探索を行い、分配量を決定してゆく。以上の操作により、各超過市町村からの輸送経路(図2:黒磯市の場合)および分配量(表2)を表す計画試案が作成された。
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| 成果の活用面・留意点 |
- 家畜糞尿の輸送・分配計画を策定する際に、近接性を評価する基礎資料が得られる。
- 加工処理施設の運営や輸送コストの試算など、経営的観点からの計画評価が必要である。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| 図表4 |
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| カテゴリ |
土づくり
肥料
加工
経営管理
コスト
輸送
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