点・線・面・表面濃淡情報のフラクタル次元算出システム

タイトル 点・線・面・表面濃淡情報のフラクタル次元算出システム
担当機関 草地試験場
研究期間 2000~2001
研究担当者 井村 治
佐々木寛幸
時 坤
小路 敦
森本信生
神山和則
発行年度 2000
要約 本システムは,種の分布等の点情報,海岸線等の線情報,圃場図等の面情報,物体表面等の濃淡情報を含む画像データ中の任意領域のフラクタル次元を算出する。算出のための前処理を含み,操作も容易である。
背景・ねらい
 生物種の多様性を周辺の立地環境と関連づけて解析する場合には,植物種や放牧牛の糞の分布などの点情報,河川や河岸線などの線情報,土地利用や植生などの面情報,標高や樹冠などの地表面情報について解析する必要がある。現象を個数,長さ,面積や被度,地形図の標高差や航空写真の輝度差という変数で説明するよりも,それら点・線・面情報の分布パターンや表面の凹凸を示すフラクタル次元で説明した方が良い場合がある。そこで,これらの情報のフラクタル次元を算出するシステムを開発する。
成果の内容・特徴
  1. このシステムでは,カラー写真をはじめとするディジタル画像データを前処理し,フラクタル次元を算出する。画像中の任意の範囲について算出することができ,長さ,被度,輝度差等のデータも算出できる。機能の一覧を図1に示す。
  2. Windows95以降のパーソナルコンピュータで利用可能である。特定色の分布状態を調べる場合は対象となる色を抽出してから次元を算出する。表面の凹凸を調べる場合は濃淡画像化してから次元を算出する。実行時の画面を図2に示す。また,次元の算出例を図3に示す。
  3. 本システムの適用例として,糞虫の多様性と土地利用・地形のフラクタル次元との関係を解析した。栃木県内15ヶ所の放牧地で捕獲された糞虫の多様性は,放牧地を中心とする4kmメッシュの土地利用・地形の次元と有意な相関があった(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. このシステムは,ディジタル画像を扱う分野で広く活用できる。
  2. 職務作成プログラムのため,利用にあたっては利用申請書の提出を必要とする。担当者までご連絡いただきたい。

図表1 225064-1.png
カテゴリ カラー

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