ソバ粗抽出液に含まれる主要な植物生長阻害成分はルチン

タイトル ソバ粗抽出液に含まれる主要な植物生長阻害成分はルチン
研究期間
研究担当者 Anna Golisz
Habib Nasir
Zahida Iqbal
古林章弘
生物多様性研究領域 藤井義晴
平舘俊太郎
発行年度 2006
要約 ソバには周囲の雑草の生長を強く阻害する、いわゆるアレロパシー活性があります。ソバの植物体から抽出した溶液中に含まれる各種植物成長阻害物質の量と性質を調べた結果、フェノール性物質の一種であるルチンがアレロパシー活性の原因物質であることを突き止めました。
背景・ねらい ソバは、現場で雑草抑制作用が強く(農業環境研究成果情報第20集p.38、写真1)、植物生長阻害物質として、カテコール構造を持つフェノール性物質や特有のアルカロイドを持つことが報告されていますが、どの物質が植物生長阻害の本体であるか不明でした。そこでこれまでに報告のある主要な物質の植物体中の濃度と活性を検定・評価して、粗抽出液中での主要な阻害因子を調べました。
成果の内容・特徴
  1. ソバに含まれる植物生長阻害物質としてこれまでに報告のある主要なフェノール性物質(ルチン、ケルセチン、クロロゲン酸、カフェー酸、フェルラ酸、没食子酸、(+)-カテキン、 (-)-エピカテキン)の、ソバの植物体中における含有量を分析した結果、ルチンが、葉・花・茎のいずれにおいても、最も多く含まれていました(表1)。
  2. ソバの粗抽出液中に含まれる各フェノール性物質の比活性(EC50:生長を50%阻害する濃度)を、純物質を用いて検定した結果、没食子酸が最も高い比活性を示し、カフェー酸がこれに次ぎました(表2)。
図表1 225469-1.jpg
カテゴリ 病害虫 雑草 そば

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