タイトル | 簡易型雑草リスク評価法の提案とこれによるリスク評価 |
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研究期間 | |
研究担当者 |
生物多様性研究領域 藤井義晴 平舘俊太郎 |
発行年度 | 2007 |
要約 | 新たに導入が予想される外来植物やワイルドフラワー約600種の雑草性リスクを、FAO雑草リスク評価式を改良し、寄与の低い寄生性など3項目を除外し、寄与の高い他感作用を加えた10因子で計算した結果、ツノアイアシ等の危険雑草を検出しました。 |
背景・ねらい | 牧草やワイルドフラワーとして新たに導入が予想される植物のリスクを簡便に評価する必要があります。オーストラリア等では精密なリスク評価法を確立していますが、国際連合食糧農業機構(FAO)は2005年に13因子で評価する方法を発表し、合計が6点以上を危険としています。新たに導入される植物のリスクはまず簡便に評価して警告する必要があると考えられますので、このFAO方式を元に、評価法を改良し、新たに導入する600種の植物について評価しました。 |
成果の内容・特徴 | FAO評価法に他感作用の因子を加え、環境省の提案する「要注意外来生物」にあてはめ、各因子の寄与率を相関係数で解析した結果(表1)、寄生性等の3因子は寄与が低くアレロパシーは寄与が大であることが分かりました。そこで、寄与の低い3因子を省き、有害物質として2回評価されている「草食動物に有毒」と「人に有害か皮膚炎・花粉症」を合併して10因子にした簡易型雑草リスク評価法(SWRA)を提案しました。 簡易型雑草リスク評価法で、既に環境省により指定されている「特定外来生物」、「要注意外来植物」にあげられている植物を再評価した結果、蔓延の激しい特定外来生物のボタンウキクサ、ミズヒマワリ、ブラジルチドメグサで高い点数が得られましたが、ほとんど広がっていないナルトサワギクは低い点数でした。要注意外来生物では、オオサンショウモ、ホテイアオイ、ギンネム、キシュウスズメノヒエ、ハリエンジュ、オオカナダモ、コカナダモのリスクが高いという結果が出ました(表2)。これらの植物は既に各地で急速に蔓延しつつあり、注意が必要です。 |
図表1 | |
カテゴリ | 病害虫 雑草 さんしょう ひえ ひまわり 評価法 |